ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5 II 発表。(デジカメWatch)
E-1世代の大口径標準ズームがとうとうリニューアル。コントラスト検出AFへの対応と、念願の円形絞りの搭載が変更点。2003年の発売以来5年ぶりに改訂ですが、光学系は基本的に変わってません。スタート価格69,700円。
14-54mmというとその最短撮影距離・焦点域・F値・防塵防滴・逆光耐性といった基本性能に比してお値段抑えめの名レンズなのですが、「標準ズームで7万弱」という文字列だけが一人歩きして「オリのレンズは高い」という印象が決定づけられた不運のレンズでもあります。俺の場合、E-1とのセットで20万足らずでゲットしたので、それほど値段が高いという印象はありません。
描写については、解像力が若干足りない事と広角端でのゆがみ、あとボケがうるさい点がよく指摘されています。光学系の変更は絞り以外無いので、描写についてはほぼ同じであることが予想されます(ボケがうるさいのは円形絞りとはあまり関係ないし)。ただ最近のZUIKO DIGITALレンズにある青銀ハチマキがついてるのはうらやましいかも。
E-30正式発表。(デジカメWatch)
フォトキナでモックが公開されて以降これといって音沙汰の無かったEシリーズ中級機が正式発表*1。そのモックから予想されたように、基本的に手堅い作りになっています。
- シャッター速度換算で最大5段の補正効果があるボディ内手ぶれ補正機構内蔵。新たに縦方向への流し撮り用モード「I.S.3」を搭載。
- 4/3型1,230万画素ハイスピードLiveMOS。
- 9種類のマルチアスペクト対応。ただしすべてトリミングでの実現で、ライブビュー時のみ可能。
- ISO感度100〜3200。
- SSWFによる撮像素子へのゴミ対策「ダストリダクション」を実装。
- コントラスト検出AF(ハイスピードイメージャAF)対応のフルタイムライブビュー。
- バリアングル可動型ハイパークリスタル液晶。2.7型23万画素。
- 最速シャッター速度1/8000s。フラッシュ同調x=1/250s。
- 5種類のシーンモードおよび11種類のシーンセレクト。
- 全点ツインクロスセンサーで11点測距のAFシステム。測距可能な最低輝度は-2EV。またE-3で不満噴出だった十字キーによるダイレクト選択も可能に*2。さらに±20ステップで20本ぶんのレンズを記憶できるAF微調節機能も搭載。
- ライブビュー時の測距点もE-420/520に引き続き11点。また顔認識も搭載。
- 連写速度は5fps。バッファについては記述確認できず。
- 画像処理エンジンはTruePic Turbo III+。いわゆる「階調オート」(SAT)とは別に、ダイナミックレンジが改善されている。
- 多重露光に対応。ライブビュー時前回撮影分を半透明で表示して後続を撮影することが可能。撮影済みの画像はRAWのみ対応。
- 98%視野率・倍率1.02倍<のペンタプリズム使用一眼レフファインダ。視野率はE-520以上E-3以下、倍率はE-300以上E-3以下といった感じ。フォーカシングスクリーンは「固定式」となっているが、実はサービスセンター対応で方眼の入った「FS-3」と交換できるため、実質的にE-3と同じ「交換式」。なぜ表記を変更したかは不明。
- 電子水準器を搭載。水平方向だけでなく仰俯角に対しても機能。ファインダ内・コンパネ内・ライブビュー画面内それぞれで表示可能。
- AEは49分割デジタルESP測光。ハイライト/シャドウコントロールも引き続き採用。撮像素子測光については記述が見あたらない。
- プリセットホワイトバランス8種。ワンタッチホワイトバランスは1種類記憶に。マニュアル指定は2000〜14000Kで指定(記憶はひとつのみ)。A-B軸/G-M軸の±7ステップで補正可能。WBブラケットも実装。
- 仕上がりモードはVIVID・FLAT・NATURAL・モノトーン・PORTRAITが追加。それぞれ彩度・コントラストのカスタムが可能。
- SAT(シャドウ・アジャストメント・テクノロジー)による「階調オート」を引き続き搭載。ただし適用強度は選べない模様。また顔認識と連動する「フェイスバックコントロール」も搭載。
- 画像に対し撮影段階でさまざまな効果を付与できる「アートフィルター」が搭載。6種類。Canonのピクチャースタイルというよりは、PENTAXのデジタルフィルタを撮影時に適用できる、といった方が近いようだ。
- 内蔵フラッシュ(GN=13)。ワイヤレスフラッシュシステムのコマンダーとして使用可能。
- 外部フラッシュ使用で1/8000sのFP発光が可能。また4チャンネル3グループまでのワイヤレスフラッシュシステムも構築可能。
- 使用ストレージはコンパクトフラッシュかxD-Picture Card。
- 使用電池はBLM-1。別売りの縦位置グリップHLD-4はE-3と共通。撮影可能枚数は現時点で不明。
フォトキナんときの妄想で当たってたのは14-54mmの改訂、デジタル水平計、正方形モードあたり。逆に静音モードや動画対応、SAT適用強度設定は外しました。
さておおよその印象としては、ところどころ弱体化しながら軽量・小型化し、ライト層にウケを狙った機能と画素数、ハイスピードイメージャAFと電子水準器を追加したE-3、といったところです。スタート価格149,800円。E-3の最安値が13万円台前半である事を考えると、E-3から足したり引いたりしたものにどれくらい価値を見いだせるかで購買意欲が決まるような感じでしょうか。逆にじっくり検討できる機種と言えなくもないです。E-3を持ってる人は別に買わなくてもいいかなー?といった感じ。
ただまぁ、個人的にはE-3で不満に感じていた部分のほとんどが放置されている*3ので、正直言って食指が伸びません。ただ電子水準器は非常に欲しい機能ですね。
この機種は「E-3とE-520の間にあったラインアップを埋める」というミッションについては十分役目を果たしているのですが、肝心の新機能がどのターゲットユーザーを想定して実装されたのかが理解しにくい。一番の売りとしている「アートフィルター」は女性ユーザーに向けての機能とされていますが、Eシリーズで女性ユーザーが増えたのはE-410/420からの小型軽量機種ユーザーなので、ぴこていこくのはしゃさんもおっしゃってる通りまだ見ぬE-430に搭載するのが正解の機能であるはずです。
あ、そういえば今回ヤケクソなくらいバリエーションの多いマルチアスペクトですが、「3:4」って要するにハーフカメラですよね。つまりPEN。
Eシリーズ中型機モック(デジタル一眼マニアック経由)
リンク先の画像および文章、山Qさんちの画像およびコメント、そしてここ最近の4/3関連情報(ニュースリリースとかも)から、いろいろと予想&妄想がふくらんできます。以下にまとめてみました。※ここでは便宜上「E-30(仮)」と呼びます。
- ボディ形状はE-3に近い。
- L型復活はならずorz
- 100g以上軽くなるらしい。E-3で810gなので、700gは切って欲しいところ。
- 14-54mmとの組み合わせで見ると、サイズはE-520以上E-3未満といったところか。そのまんまだけど。
- ペンタ部の盛り上がりがE-3より少ないので、多分性能はダウンする。E-1と同等レベルを期待したいがペンタミラーかもしれんなー。
- ボタン関連で、E-3にあってE-30(仮)に無いのは[MODE]ボタンのみ。逆にE-3にはなかったモードダイヤルらしきものはある。多分シーンモード対応措置。
- グリップの形状はE-500に、シャッターボタン周りはE-300に先祖返りっぽい?
- E-3発表時に「液晶横にリモコン窓つけてネ」と要望を出したんだけど反映されていないっぽいorz
- 液晶下のボタン配列もE-3のまま。またあの使いにくい位置に[MENU]があるのか……。
- 電源レバーは十字キーをぐるっと囲む形状に。
- メディアカバーが大きいのでCFは継続するとみてよさそう。
- AWB用のホワイトセンサーもあるみたい。
- 上面液晶パネルはE-3のものとは区切り線が違うので、別物っぽい。
- バリアングル液晶使用のライブビューは継続。
- 装着されているレンズが14-54mm
- 防塵防滴はなし。
- 撮像素子は1200万画素Live MOSか。
ポニーテールは永遠に不滅日記。
なんかウチが3位から脱落したらしいので。今年の夏も良いポニテに数多く出会えました。出会えただけで特に交流はなかったがな!(およそカメラサイトらしくないアイサツ
PEN F DIGITAL(?)(dpreview)
これこそ正解のマイクロ4/3ですな。もうまったくの正解です。LUMIX G1? あーはいはいそんなのもあったね的な。
まじめな話、PanasonicがLUMIX G1を出した瞬間にいろんなところから落胆の声が上がっていたわけで、俺もその一人でありガッカリだったわけです。んで、OLYMPUSなら、PEN Fを作ったOLYMPUSなら必ずやってくれる……!と信じてフォトキナを待っていましたですよ。そして出てきたのがこのサイズ。このフォルム。E-400/410/420以降のOLYMPUSがきちんと正しい方向性に向かってきた証左と言えましょう。
実際、RICOH GR DIGITAL以降久し振りにハイエンドコンパクト市場が再燃していたわけです。CanonがPowerShot Gシリーズで、NikonがCOOLPIX Pシリーズで、PanasonicもLUMIX LXシリーズで、RICOHがGR DIGITALシリーズとCaplio GXシリーズで、SIGMAがDP-1で盛り上げていたところ、かつてCAMEDIA C-x0x0Zoom/WideZoomシリーズでハイエンドコンパクトの覇権を争っていたOLYMPUSが新製品を投入してこないのは疑問ではありました*1が、これで疑問が解けました。つまりマイクロ4/3があったからなんですね。デジタル一眼レフのサブに使えるコンパクトが、アダプター経由とはいえ4/3レンズも使える。これはすばらしいことです。
さてさて。直接ライバル機になるであろう各社のハイエンドコンパクトとLUMIX G1、そして今回発表されたマイクロ4/3コンセプトモップのサイズについて、撮像素子サイズ順に並べてみました。
機種 | 幅(W) | 高さ(H) | 奥行き(D) | 容積 | 素子サイズ |
---|---|---|---|---|---|
DP-1 | 113.3 | 59.5 | 50.3 | 223.1 | APS-C |
PEN F DIGITAL(?) | 120 | 65 | 32 | 217 | 4/3型 |
LUMIX G1 | 124 | 83.6 | 45.2 | 252.8 | 4/3型 |
LUMIX LX3 | 108.7 | 59.5 | 27.1 | 195.3 | 1/1.63型 |
GX200 | 111.6 | 58.0 | 25.0 | 194.6 | 1/1.7型 |
COOLPIX P6000 | 107 | 65.5 | 42 | 214.5 | 1/1.7型 |
PowerShot G10 | 109.1 | 77.7 | 45.9 | 232.7 | 1/1.7型 |
GR DIGITAL II | 107.0 | 58.0 | 25.0 | 190 | 1/1.75型 |
それぞれ仕様表からもってきた数値で、突起物などは含みません。また容積は寸法から単純計算したものなので、たとえばCOOLPIX P6000の容積はこの数値よりももっと少なくなるはずです。
こうして表にしてみるとRICOH2機種の小ささが際だちますが、それはともかくPEN F DIGITAL(?)はCOOLPIX P6000よりも大きく、PowerShot G10より小さいことがわかります。また直接のライバルになるDP-1よりも幅・高さでは上回り、奥行きで下回っています。ただしDP-1の奥行きはレンズ込みの数値と考えられるので、実際にはもっと薄いと考えられます。つまり、レンズ込みの寸法ではDP-1より上回っているのです。ただし、このPEN F DIGITAL(?)はレンズ交換ができるので、マウント部の強度確保を加味する必要があります。あとDP-1のレンズは半沈胴型なので、撮影時の奥行きはさらに大きくなります。
なお、おそらくボディ内手ぶれ補正機構は積んでいません。Eシリーズの手ぶれ補正機構はSSWFパッケージごと駆動させる必要があり、周辺に相当広いマージンが必要になるからです。またこの厚みも、手ぶれ補正機構を保持するだけの余裕はなさそうです。
とはいえ、かなり明るい未来を思わせるモックアップであることには変わりありません。容積ベースでは、並のハイエンドコンパクトより小さいマイクロ4/3ボディなのですから。LUMIX G1と同時に発表されたレンズロードマップとあわせ、これはwktkが止まらないカンジになってまいりました。
【捕捉】どうも俺の考える「PEN F DIGTIAL」は誤解を受けるようです。俺がこのモックを「PEN F DIGITAL」と呼ぶのは、「デジタル一眼レフユーザーにおける最強のサブカメラ(オリンパス製でかつシステムが組める)」としてかつてのPEN Fを想像させるからです。EOS 1Ds MarkIIIユーザーもD3Xユーザーもα900ユーザーもそしてもちろんE-3ユーザーも、みーんなサブにマイクロ4/3を使ってる、というのが理想の状況。だから上に挙げた想定ライバル機は全部ハイエンドコンパクトなんです。
なので、俺的に光学ファインダがないとかロータリシャッターじゃないとかポロミラー光学系じゃないとか、そういう本質的じゃない話は心底どーでもいいです。俺がこのモックに期待するのはそういう低次元の話ではない。
*1:SP-570UZが高級感を演出してハイエンドコンパクトセグメントに入ってきていたが、あくまで高倍率ズーム機のプレイヤーだった。
部屋の片付けが進まない日記。
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