Panasonic Let'snote LIGHT シリーズがマイナーチェンジ。

 モバイル機として実用的な重量、モバイル機として実用的なバッテリ駆動、モバイル機として実用的なプレーンさを持つ Let'snote LIGHT シリーズが W2A / T2A / R2A 全てマイナーチェンジし、型番が W2B / T2B / R2B という B シリーズになりました。
 基本的に ULV Pentium M (ばに子) 900MHz → 1GHz が主要な変更点で、W2B は内蔵コンボドライブの速度がアップしています。待望の IEEE802.11g 化は今回見送り。Centrino を掲げている以上 Intel が出していない 11a や 11g 対応の無線 LAN Mini-PCI カードは入れられないという事でしょうか。
 あと Let'snote と言えば非常にプレーンな Windows 環境のまま出荷される為、PC 初心者には使いづらい反面中・上級者にとっては自分なりの環境を構築できるという特徴がありました。それはもうちょっとしたユーティリティ以外ウィルス対策ソフトすら入ってないという潔さで、特に Windows9x 系の頃は非常に好評だったんですが、Blaster や Sobig が猛威をふるった状況を考えてか McAfee VirusScan の 90 日間ライセンス版が添付される事になりました。……い、要らねぇ。 Norton 先生ならともかくよりによって McAfee かよー。
 
 さて T2A を(借金まみれになりつつ)買って 1 ヶ月ほど経ちましたA77 からの移行も終わり、すっかりメイン機として使われております。ヨドバシ梅田のフリースポットポイントも見つけたしな。

  • 良いところ。
    • ULV Pentium M 900MHz は A77 の Celeron 300MHz より当然ぱわふりゃ。PSB は 1.5 倍、データレートは 2 倍、周波数 3 倍、L2 キャッシュに至っては実に 8 倍。
    • DDR ベースのメモリシステムになってバス幅が増えたためか、バッテリ運用での T1 で MP3 を聞いている時 SpeedStep による CPU 周波数変化が発生すると混入したノイズが全く無い(T1 持ってる友達と検証済み)。
    • 液晶の視認性が良く、輝度ムラが少ない(W2 は若干悪いらしい)。ツヤツヤ液晶ではない普通の液晶なので映り込みとかナシ。
    • USB が全部 2.0。外付け HDD なんかをつけられるのは嬉しい。
    • Windows Xp が Pro。個人用途での恩恵はあんまり無いが、何となく嬉しい。
    • バッテリが長持ちしまくり。電源 OFF 時でもインジケータで残量がわかる。
    • 円形タッチパッドのホイール機能が便利。
    • キータッチはストロークが短く手が疲れにくい俺好み仕様。
    • バッテリがスタンドのような形状をしており、キーボードに傾斜がつけられる。
    • デュアルディスプレイ環境が簡単に構築できる。ポートリプリケータとか要らない。
    • 標準で IEEE802.11b が搭載されている。
    • ネットセレクターというユーティリティが添付し、複数環境での IP 設定を切り替えることが出来る。
    • ファンレスなので非常に静か。
    • とにかく軽い。持ち運びが苦にならない。
  • だめぽなところ。
    • ULV Pentium M 900MHz の TDP は PentiumIII-M 933MHz よりも低いはずなのに AC 運用での本体温度がかなり高い。ていうかマジ火傷するよこれ。A77 も底面がかなり熱くなったが、今回はキーボード裏を廃熱板として使っている為、AC 運用時に UD 走らせっぱなしで液晶閉めるなんてことが怖くて絶対に出来ない。
    • DDR SDRAM 採用のため 256MB のメモリを増設すると本体底面の温度が激しく高くなる。
    • そもそも MicroSO-DIMM なのでメモリの値段がやけに高い。
    • 液晶の色再現性があまり良くない。ノート用なのでこれは仕方ないですが。
    • 2 ポートの USB が全て左側面。右側面にもあれば外付けマウスが付けやすかった。
    • 前述の温度問題を回避しようとすると自然にバッテリ運用をしたくなるが、そうなると通常のノート PC よりも早くバッテリ寿命が来てしまう。
    • 円形タッチパッドの面積が狭く、標準状態では離れたところへの D&D など、ある程度面積の必要な操作がやりにくい。
    • 主にキーボード左上のキー配列が変則的で、慣れるのに 2 週間かかった。A77 のキーボードが秀逸すぎたというのもありますが。
    • バッテリがスタンドのような形状なので、最厚部で 4cm 近い厚さになる。
    • 無線 LAN が IEEE802.11b。11g が欲しかった。
    • 欲を言えば IEEE1394 ポートも欲しかった。ビジネス向けなので贅沢言えませんけど。
    • 自分の環境は ODNDNS アドレスは決め打ち設定なのだが、ネットセレクターがセカンダリ DNS を覚えてくれない不具合があるっぽく、時々インターネットへの接続性が悪くなる。
    • せっかくファンレスで静かなハズなのにハードディスクのシーク音が異常にでかく台無し。2ch ではハードディスクを換装する事で回避している猛者も。
    • とにかく軽いがわりとかさばる。一応 16kg までの圧力なら耐えられるが、液晶背面の天板は割とベコベコしている。

 とまぁ色々不満点はありますが、慣れてしまえば全然オッケーです。この温度は人によっては致命傷になりかねませんが、補って余りあるメリットがありますし。特にこのバッテリの持ちは驚異的。ばに子 900MHz のパワーもかなり頼もしい。十分満足。ちょっとくらい不満点があった方が愛着湧きますからね。