松下、業界最高容量のニッケル水素充電池「メタハイ2400」(PC Watch)

 これすっかり忘れてました(;´Д`) 結構興味深い話だったのに。ちなみに YUASA という会社は自動車のバッテリなどで有名な会社。単三電池も作ってますが、パーツショップ*1以外では見ないかも。1 本ごとにバラ売りしてるのがいいんですが*2
 今回発表されたトピックで俺的に注目しているのは、容量アップよりもむしろメモリ効果が少ないこと。メモリ効果というのは電池を完全に使い切らない状態で継ぎ足し充電を頻繁に行うと、電池の寿命がどんどん少なくなってしまう現象の事で、ニッケル水素充電池やニッカド充電池で発生します。ちなみに誤解されがちな話ですが、正確には容量自体が少なくなっていくのではなく電圧が下がってしまう現象です。詳しくはこちらをご覧頂きたいのですが、デジカメのように電源に対し高出力を要求する機器ではメモリ効果による弊害は顕著に現れます。つまり、

デジカメでは高出力を要求→バッテリ寿命が近づき電圧がある程度下がる→デジカメが「もう使えない」と判断して残量警告→バッテリを交換するが実はまだ完全には放電しきっていない*3→(゜д゜)マズー

というプロセスを経た問題です。そうでなくても「明日デジカメが必要→バッテリ残量が不安→継ぎ足し充電しちゃえ→メモリ効果→(゜д゜)マズー」という展開もあるので注意が必要です。
 ちなみにこのメモリ効果を抑えるには放電(リフレッシュ)機能付き充電器を使うのがいいです。俺は SONYBCG-34HRD を使ってます。完全放電+充電をしてくれるので便利。2150mA × 4 本で 8 時間とかなりかかりますが、メモリ効果ですぐ電池切れを起こす固体でも、定期的にリフレッシュしてやればかなり回復します。
 んで、今回のこの松下の電池ですが、メモリ効果が少なく通常の機器ではリフレッシュが不要とのこと。この話を鵜呑みにするなら、メモリ効果からは無縁*4リチウムイオン充電池に匹敵する運用性を確保したことになります。これはなかなか興味深い話。
 ちなみに新品のニッケル水素充電池は、何度か充電・放電を繰り返す「電池のトレーニング」をしないと本来のパフォーマンスを発揮できません(最大容量まで充電されない)。そういう意味でもリフレッシュ機能付き充電器をオススメします。

 

*1:PC のパーツではなく、半導体などの電子パーツショップ。PC が電気街を席巻する前はパーツショップと言えば半導体や基盤、真空管、コネクタ、スイッチなどを売っている店の事を指した。大阪日本橋では共立グループ、秋葉原では千石商会とか。ちなみに日本橋のシリコンハウス共立は電子工作に興味がなくても、充電池や充電器、工具、各種ケーブルが比較的安価にそろうのでオススメ。「ノート PC の AC アダプタに着脱して使う電源コード」のような、どこにでも売ってそうで実は普通バラ売りしていないものが数百円程度で手に入る。店内を見ているだけでも飽きない。

*2:むしろ YUASA よりも GP やネクセル製の電池のほうがよく見かけますが。

*3:なので、単三電池仕様のデジカメで使い切ったアルカリ電池を時計やテレビのリモコンなど高出力を要求しない機器に入れるとまだまだ使用できてしまう。

*4:でも充電回数によって劣化はするので、ちゃんと使い切ってから充電するのが吉。