EXILIM EX-Z40 / EX-Z30 / EXILIM PRO EX-P600 発表。(PC Watch)
CASIO のデジカメブランド「EXILIM ZOOM」のマイナーチェンジ版と、各種AE / マニュアル露出が扱えるハイエンド版とが登場。
□EXLIM EX-Z40 / EX-Z30□
- 1/2.5 型 CCD 採用。Z40 は 400 万、Z30 は 300 万画素。
- 35mm 換算時焦点距離 35-105mm / F2.6-4.8 の smc PENTAX 銘レンズ。引き続きスライディングシステムを採用。
- ISO 感度は 50 〜 400。EX-Z3 では ISO200 までしか設定できなかった為これは朗報(300 万画素版ユーザでも ISO400 が選択可能になった)。
- 2.0 型 TFT 液晶モニタ。約 8.5 万画素。高精細化はされず。ややピント確認がしづらかったのでこれは残念。
- 起動 1.6 秒、レリーズタイムラグ 0.01 秒、再生時画像送り 0.1 秒(ただしプログレッシブタイプ*1)。非常に高速。
- ダイレクトプリントは PictBridge と EPSON の USB DIRECT-PRINT に対応。
- サイズは87 × 19.7 〜 23.1 × 57 mm。大きさは全く変わらず。電池・付属品を除いた重量は 121g。
- メモリは SD/MMC。内蔵メモリも 9.7MB 備える。
- 電源はリチウムイオン充電池。従来より 2.5 倍のロングランを達成。
- Z40にシルバー・ゴールド・ブラックのカラーバリエーション。Z30はシルバーのみ。
EXILIM ZOOM は発売時爆発的に売れ、俺も他メーカーからの派遣なのに店長の要請で EXILIM ばっかり売ってた覚えがあります。
今回の変更点は主に電池寿命が伸びた事ですが、密かに「ダイレクトON」ボタン『再生』『撮影』の2つが採用されました。これは QV-R40/R51 で搭載されているボタンで、それぞれのボタンを押すことで即座に電源が入り再生・撮影が行えるというもの。これはなかなか使いやすいと評判なので採用されたのでしょう。
ただ EXILIM に限らず CASIO のデジカメはややインターフェースが煩雑なのが気になっていました。カスタムボタンを設定すれば十字キーの左右に露出補正を割り振る事ができて非常に使いやすいのですが、設定していない他の機能に対しては、あまり整理されているとは言いがたいメニューを掘っていく必要がある為、ここを改良して欲しかったところです。
画質ですが、サンプルを見る限りではノイズの少ないスッキリ感のある画質だと思います。色は CASIO らしい落ち着いた感じ。ただサンプルでは日中昼間の絵で ISO50 のものしか無いため、光量が不足した時がどうなるかが懸念材料です。
□EXILIM PRO EX-P600□
PMA にて発表された EXILIM の上位機種が今回国内発表。以下は転載&追記/修正分です。
- 1/1.8 型有効 600 万画素 CCD。
- 35mm 換算時焦点距離 33-132mm / F2.8-4.0 の 4 倍ズームレンズ。Canon 製。やや広角寄り。コンパクトボディのわりに口径がそこそこ大きく、テレ端でもあまり暗くならない。
- シャッタースピード 60 〜 1/2000 秒。バルブモードも備える。
- 絞りはワイド端 F8.0 まで、テレ端 11.1 まで。各 10 段階。
- ISO 感度は 50 〜 400。
- 測光方式はマルチパターン測光のみ。スポット測光や中央重点測光が無いのは多少問題ありか。
- AF は位相差検出パッシブセンサと TTL CCD コントラスト検出によるハイブリッド AF。測距点 7 ポイントのマルチエリア AF も。 また任意のフォーカスエリアを設定できる「オートフリーフォーカスエリア」を搭載。コンティニュアス AF、マニュアルフォーカスも可能。
- 起動 2.0 秒、レリーズタイムラグ 0.01 秒、再生時画像送り 0.1 秒の高速レスポンス。
- マクロはレンズ前 10cm。ワイド端のみ。
- ブラケティング機能が豊富。露出だけでなくホワイトバランスやフォーカスもブラケットする「オートブラケティング撮影」と、カラー・ポートレート・シャープネス・彩度・コントラストごとにブラケットする「マルチブラケティング撮影」が使用できる。またブラケティング専用ボタンがあり即時性が高い。
- 2.0 型 11.5 万画素 TFT 液晶。「EXファインダー」という情報表示形態をもち、フォーカス距離や被写界深度、絞り、シャッタースピード、露出補正量、ヒストグラム、ホワイトバランスなど各種撮影状況を直感的に知ることが出来る。また保護アクリルパネルも装着。
- ホワイトバランス・ISO感度・測光方式・AFエリアを即座に設定するメニューを呼び出せる「EXキー」を装備。
- ダイレクトプリントは PictBridge と EPSON の USB DIRECT-PRINT に対応。
- メモリは SD/MMC。9.2MB の内蔵メモリも備える。
- 電源は専用リチウムイオン。クレードルは無い模様。
- Canon 製コンバージョンレンズが使用可能。ワイコン・テレコンを用意。
- ワイヤレスリモコンが添付。
「EXILIM と言っていいのかどうか」という議論はさておき、搭載されている機能を「ちゃんと使おう」という気にさせるインターフェースがイカすハイエンド機です。Canon 機の [FUNC] ボタンに似た EX キー、ブラケティングボタン、AEL ボタン、A/S/M がきちんと独立したダイヤル、標準添付のリモコンがムダにならない前面・側面のリモコン受光部など、他のメーカーであればメニューに押し込んだり削ったりするインターフェースがきちんと外に出ているのが好感が持てます。
また面白いのは絞り優先 AE・シャッタースピード優先 AE の各 AE の使い方を勉強しながら写真が撮れる「マニュアルアシスト」。カメラというものは、たとえば絞りと被写界深度の関係など勉強すればするほど面白いモンですが、それをきっちりと知る機会は意外とありません。これを大型液晶上で実地で学びながら撮影が出来るのはイイです。
1/1.8 型 600 万画素 CCD 初採用機ですが、画質に関してはまだサンプルが出ていないので何とも言えないです。過度な期待はしないほうがいいでしょう。
*1:荒い画像→詳細画像と表示されるタイプ。