E-1 ファーストインプレッション。

 店頭で毎日毎日毎日毎日店員と間違われながら触りまくってきていたのでファーストもクソもありませんが、とりあえず買って使ってから気付いた事を少し。
 まず最初に感じたのは露出傾向の違い。オリンパスのデジカメには画像の中央部と周辺部を別々に測光する「ESP測光」を OM の時代から搭載しています。この測光方式はデジカメの時代になってもずーっと搭載しているんですが、今まで X-2 や C-730UltraZoom で使っていた ESP 測光に比べ、E-1 の ESP 測光ではやけにアンダーに出ます。
 とりあえず 200 枚ほど試し撮りしてみたことと、X-2 などの測光が ESP というよりはかなり中央重点測光寄り*1なのとを考えると、E-1 のESP測光はかなり原理に近いんじゃないかと思います。
 フィギュアポートレートをちょこちょこっとやってみてたんですが、この ESP 測光が今ひとつ使いにくいかなーと思ったんで中央重点測光にしたところ、しっくり来る露出になりました。どうも俺は「これまでESP測光という名の中途半端な中央重点測光に慣れてしまったせいで、体が中央重点測光を覚えきっている」んではないかと。なので、風景など主題に対して露出をあわせる必要がない時はESP測光を使い、ポートレート系では中央重点測光を中心に使っていくと思います。
 あとブラケット撮影が連写モードに入らないとちゃんと連続撮影してくれない事が気になりました。つまりブラケットしたい場合はブラケットを設定して、かつ連写モードにしておかないとダメという話。コンパクトデジカメではドライブモードの中にブラケット設定があったので、違和感がありました。
 マニュアルフォーカスはリングがなめらかで使いやすく、パワーフォーカス*2である事を全く感じさせない追従性です。またレンズが明るいこともあってファインダが EOS KISS DIGITAL などに比べ非常に明るく見やすいです。これは E-1 を買う前にっていうか発売日にチェックしていたところなんですが、やはりいかんせんきちんと使ってみると、絞り開放でフィギュア撮りするようなピントが厳しい場面ではファインダが狭すぎます。俺もデジカメからカメラの世界に入った人間なので偉そうなことはいえませんが、例えばミノルタの α-7 なんかは非常にファインダが大きく見やすい。マニュアルフォーカスがすんげぇやりやすいです。デジタル一眼レフは全般的にファインダの倍率が小さく、あまり見やすいとはいいがたいようですが*3、比較的見やすいといわれた E-1 でもまだまだ見づらいと思います。
 オートフォーカスはかなり速く、Canon にもひけを取らないと思いますが、いかんせん測距点が 3 点しか無くやや迷い気味な傾向にあるのがちょっと残念。測距点はどうせ中央の 1 点しか使わないので構わないんですが、被写体のコントラストが低いとすぐに迷ったり諦めて無限遠にしちゃう傾向にあって多少萎えます。まぁこのあたりは測距センサが事実上画面一杯にあるコンパクトデジカメ*4とは違うんでしょう。それにしちゃちょっと迷いすぎのような気もしますが……。
 とりあえずこんなもんかなー的です。どれもだいたい運用でカバーできるものですし、カメラにおんぶにだっこってのもカッコ悪いですから、俺にはこれでも十分使いやすいです。
【私信】

私がきっかけになったそうで申し訳無いような不思議な気分。

 あ、ヘンな責任とか感じて頂く必要はありませんよー。あとよく「ボケない」と言われてますけど、俺的には絞り開放で撮って「んー、ちょっとボケ量が足りないかな?」くらいのボケ量なのでこれはこれで満足です。F1.4 クラスのポートレートレンズになるとおにゃのこの全身を入れてもボケると思いますが、その分ピントがシビアになって三脚無しでは撮れないと聞きますしね(35mmフルサイズでの話)。
【追記】あ、そうそう。電池は C-8080WideZoom と同じ BLM-1 ですが、充電器が急速タイプの BCM-1 なので 2 時間で充電できました(C-8080 添付は BCM-2)。

 

*1:例えば中央測光部に白いものと黒いものを交互に表示させてみると、そのたびにシャッタースピードがかなり変わります。スポット測光ほど劇的には変わらないですが、それでも E-1 以上に変化が顕著です。

*2:フォーカス機構が機械式ではなく、電子制御式である事。そのため電源を切っていると MF が作動しない。かつて OM シリーズを AF 化した実験機である OM 707 で最初に採用された。なおこの OM 707 のパワーフォーカスはレンズにリングが無くボディ背面に設置されたダイヤルで操作するという、一眼レフとしては奇抜すぎるカメラだった。

*3:CONTAX N DIGITAL や SIGMA SD10 なんかはかなり見やすい。*ist D のファインダも倍率が高く見やすいですね。

*4:CCD 自体が測距センサとして働く為。