焦点距離の差:その3>ボケ量

 ここからは EOS KISS DIGITALNikon D70 などのデジタル一眼レフでないと焦点距離の効果が出にくい場面です。ただし普通のコンパクトデジカメでもマクロ撮影の時は効果がきちんと出るので参考にしてください。
 次のふたつの作例を見て下さい。

E-1(28mm 相当)E-1(108mm 相当)
 これは OLYMPUS E-1 というデジタル一眼レフで撮影したものです。例によって二つの狛犬はだいたい同じくらいの大きさに写るようにしています。
 28mm 相当と 108mm 相当を見比べて頂くと、108mm 側では遠近感の圧縮が発生して背景がかなり変わっている事もわかりますが、もう一つ背景のボケぐあいが大きくなっているのがわかると思います。
 焦点距離の作用にはもうひとつ、望遠にすると背景のボケが大きくなると言うものがあります。いままでの作例でもマクロに関しては背景のボケがワイド端とテレ端とで変わってきています(ちょっとわかりにくいですが……)。
 ちなみにこの E-1 はボケの量が大きくなりにくいという性質があります。同じ 108mm 相当のレンズを EOS KISS DIGITALNikon D70 と言ったデジタル一眼レフに装着すればもっとボケの量を大きくできます。またこれらのデジタル一眼レフでも、フィルム一眼レフのボケ量にはかないません。
 それはナゼか。実はさっきからずーっと言ってきている「相当」という言葉がその鍵になるのです。