Cyber-shot T3 発表。(PC Watch)

 「薄型化のためなら光学ファインダや三脚穴を省いたりレンズが暗かったりしても構わない」という新常識を打ち出し、昨年末売れに売れまくったあげくデジカメ業界の方向性をある方向へ決定づけた Cyber-shot T1。その後継機と、2 つの新シリーズが発表になりました。
□SONY Cyber-shot T3. □

  • 1/2.4 型 530 万画素 CCD。有効 510 万画素。
  • 35mm 換算時焦点距離 38-114mm / F3.5-4.4 "Carl Zeiss Vario Tessar" 銘の光学 3 倍ズームレンズ。屈折光学系。
  • 通常時最短ワーキングディスタンスはズーム全域 50cm。マクロ時最短ワーキングディスタンスはワイド端 8cm / テレ端 25cm。拡大鏡モード時ワーキングディスタンスはワイド端固定 1cm。
  • AF 方式は TTL CCD コントラスト検出。測距点は 5 点で、マルチポイント・中央重点・スポットにて測距点を選択できる。AF モードはシングル・モニタリングの2つ。
  • ISO 感度は 100 〜 400。
  • ホワイトバランスはオートとプリセット 5 種類。
  • シーンモードは拡大鏡モードを含む 9 種。
  • 2.5 型 23 万画素ハイブリッド型クリアフォト液晶。コントラスト比 2.5 倍、輝度 144%、色再現範囲 140% に向上。また屋外での視認性が向上。
  • 最大 640 × 480 @ 30fps でメモリいっぱいまで記録可能な音声付き動画撮影機能。コーデックは MPEG-1。
  • 内蔵フラッシュ到達距離はワイド端時 1.7m まで。T1 比で 20cm だけのびた。
  • 三脚穴無し。ただし今回から三脚用カメラホルダーが標準添付する。
  • PC との接続は USB2.0PictBridge対応。サイバーショットステーションというクレードルが標準添付される。
  • 記録媒体はメモリースティックDUO。
  • 電池は専用リチウムイオン電池
  • 寸法は 91 × 60 × 17.8 (最薄部17.3)mm。重量は電池・メモリースティックDUO込みで 171g。
  • 10月15日発売。実売 59,800 円。


 今回の強化ポイントは 3 つ。1 つは液晶モニタの強化、1 つは内蔵レンズカバーの搭載、そして三脚用カメラホルダーの標準添付です。
 液晶モニタに関してはとりあえず OLYMPUS AZ-1 に搭載されている液晶モニタと同じ画素数を持っており、視認性がさらに向上しているとの事。ただ Cyber-shot T1 では液晶のスペックは高くても実際のスループット映像の画質がイマイチという視認性の悪さが指摘されていました。これはどちらかというと CCD の動画性能によるところが大きいでしょうから、この点に関してはあまり改善は期待できないでしょう。
 内蔵レンズカバーに関しては、姉妹機の Cyber-shot T11 が T1 からレンズカバーを省いており、内蔵レンズカバーも入っていなかったのでこれは進歩ですね。というかようやくまともになったという感が。
 あと三脚用カメラホルダーですが、これでようやく夜景撮影時に手も足も出ないという状況はなくなりました。もちろんホルダーを持ち歩く必要があり、三脚設置の手順は増えますが、三脚は常時使うわけでもないのでこれはこれでオッケーかと。ただし「なんでもかんでも外付けにして世界最薄を名乗る」という VAIO X505 と同じであることは変わりませんが。
 画質に関してはこれもサンプルが出ていないのでわかりませんが、おそらく Cyber-shot F88 と同じような絵作りになるのではないかと睨んでいます。解像に関しては多少不安が残りますが、少なくとも T1 のような「携帯電話の画質をそのまま 500 万画素化」したような画質ではなくなるかと。
 今回俺にしては珍しく T3 に対して肯定的ですが、T1/T11 の欠点をちゃんと潰して出してきてくれたからです。光学ファインダの搭載はまぁしょうがないとしても(そんな技術力今の SONY にはないでしょうし)、レンズカバーの搭載と三脚用カメラホルダーの標準添付は評価したい。あとデザインもスッキリしてよくなりました。「Cyber-shot」ロゴが自己主張しすぎですが、シンプルでいいんじゃないかなと。T11 とか最悪だったしなぁ……。
 
 残りの 2 機種に関しては明日以降に。