Easy Share LS755 Zoom 発表。(PC Watch)

 今年 6 月に再参入を宣言したコダックがとうとう日本市場向けの新機種を投入。まずは薄型スタイリッシュコンパクト。
□ Kodak EasyShare LS755 Zoom. □

  • 1/2.5 型 536 万画素 CCD。有効 509 万画素。
  • 35mm 換算時焦点距離 36-108mm / F2.8-4.7 "Schneider - KREUZNACH C-VARIOGON" 銘の光学 3 倍ズームレンズ。シャッターと絞りを開放して沈胴する「直列収納機構」により薄型化を実現。構成しているレンズ配置を動かさずに収納するので、光軸のズレなどが発生せず安心。
  • 通常時ワーキングディスタンスは 70cm。マクロ時ワーキングディスタンスはワイド端 15cm / テレ端 50cm。スーパーマクロ時ワーキングディスタンスはワイド端限定で 5cm。
  • AF は TTL-CCD コントラスト検出。測距点は不明。中央1点可能。
  • ISO感度 64 〜 200。ちょっと低感度。
  • ホワイトバランスはオートとプリセット 5 種類、およびマニュアル。
  • シーンモードは 15 種。またカラーモードも 5 種類備える。
  • 2.5 型 20.7 万画素高精細液晶モニター。室内/屋外用。この液晶を生かせるよう通常の EasyShare ドックではなく新たに EasyShare フォトフレームドックをオプションで用意。
  • 光学ファインダなし。
  • 最大 640 × 480 @ 12.5fps でメモリいっぱいまで記録可能な音声付き動画撮影機能。
  • 内蔵フラッシュ到達距離はワイド端時ISO感度オートで 2.5m まで。
  • PC との接続は USB。PictBridge 対応。
  • 記録媒体は xD-Picture CardOLYMPUS / FUJIFILM 以外での採用メーカーは初めて。
  • 電池は専用リチウムイオン電池。 CIPA準拠 140 枚。
  • 寸法 86 × 53 × 20.7mm(最薄部 19.5mm)、重量はバッテリ・メモリーカード除いて 130g。
  • 寸法 95 x 61.5 x 25mm、重量は電池・カードをのぞいて 170.5g。
  • カラーバリエーションはシルバー、レッド、ブラック。
  • EasyShare プリンタードック対応。
  • 10月中旬発売。予想店頭売価 4 万円前後。


 Kodak のデジカメは世間的に「今ひとつパッとせず消えていった」と認識されているようで、今回のこの発表も個人ニュースサイトなどでは冷静というか冷淡というかそんな感じのものが目立ちます。Kodak……ふーん、デジカメ出してたんだ。……日本再参入? え? 前になんか出してたっけ? どっちにしろ xD ならイラネ」というのが一般的な反応。広角レンズ搭載の銘機 DC4800 Zoom で知られる*1 Kodak も、一般世間的認知度はそんなもんです。だっていろんな意味でマニアックだしこのメーカー。
 さて今回のこの EasyShare LS755Zoom 、シンプルでなかなかイイ面構えですが一癖も二癖もありそうです。背面の十字キーは左側に配置されており、片手撮りには不向きに出来ています。また全体的に平面。これはオプションのフォトフレームドックに乗せたときデザイン性を考慮しているようで、フォトスタンドに載せると全くカメラらしくなくなります。なんかテレビみたい。
 他に面白い機能としてまず「インテリジェント露出調整機能」。これは学習機能を持った露出補正機能のようで、「撮って再生してみたけどなんか暗いなー」と思って露出補正してからもう一度撮りなおしをする、といったよくあるシチュエーションで、前回の撮影状況を考慮して露出を決定するというものっぽいです。
 あと「ラチチュード変更機能」。これは Nikon のベストショットセレクタ(BSS)の機能の一部にある「黒つぶれ最小」「白とび最小」のようなもので、ラチチュードをハイライト側 / シャドー側に偏らせて取得する機能のようです。違うのは Nikon がインテリジェントなブラケット撮影で行っているのに対し、Kodak では CCD からの信号を A/D 変換時にハイライト/シャドーに振り分けているのではないかなと思います。全部憶測ですけどネ。
 フォトスタンドである「EasyShare フォトフレームドック」は今まで出た「背面液晶で写真を鑑賞しましょう的使い方」の中で最もオサレな感じがします。さっきも言いましたが、このカメラって前面と背面とではぜんぜん違う商品みたいに印象が違うので、これはアリだなーと思います。ただまぁ、カメラとしての操作性は犠牲にされているのではないかと思いますが……。
 なお採用メディアが xD なのは、おそらく元オリンパスの小島氏がコダックの社長に就任したからではないかと思われます。この 2 社はフォーサーズの立ち上げにも見られるように協力関係にありますから、今後 Kodak のデジカメに xD が採用されたり、逆に OLYMPUS のデジカメが EasyShare システムに対応したりすれば面白いなーと思ったり。何にせよ少ない xD 陣営的には嬉しい話です。もちろん、世間的には xD はなくなったほうがいいメディアなのでいい迷惑なのかもしれませんが……。

 

*1:スタパ閣下も買って使っておられる。この頃の閣下は「メーカーの傀儡」的臭みが無く良かったにゃー。