EOS 1Ds MarkII 発表。(PC Watch)

 文月たんをして「全てのカメラマンを手ぶれの恐怖に叩き落した」と言わしめた EOS 1Ds から 2 年。史上最強のデジカメは、その出力解像度を 500 万画素もアップさせ、その姿を現しました。
□ Canon EOS 1Ds MarkII. □

  • レンズマウントCanon EF マウント。EF-S を除く全ての EF レンズが使用可能。
  • 35mmライカ版フルサイズ(36×24mm)1720 万画素 CMOS センサ。有効 1670 万画素。
  • チップセットDIGIC II を採用。0.3 秒の高速起動を実現。
  • ISO感度は 100 〜 1600。ISO50 および 3200 の感度拡張設定が使用可能。
  • シャッターは全速電子制御縦走りフォーカルプレーン。
  • シャッタースピードは 30 〜 1/8000s、およびバルブ。
  • AF方式はTTL位相差検出方式。測距点は 45 点。
  • フォーカスモードはワンショットAF / 動体予測・AIサーボAF / マニュアルフォーカス。
  • 測光方式は21分割SPCによるTTL開放測光。測光モードは評価測光 / 部分測光 / スポット測光 / 中央重点測光スポット測光は測距点連動可能で、最大8回まで入力できるマルチスポット測光もあり。
  • ホワイトバランスはオートと 6 種類のプリセット、マニュアル、色温度直接指定、カスタム。ホワイトバランスブラケティング可能。
  • ファインダはアイレベル式ペンタプリズム一眼レフ。視野率 100%。倍率 0.7 倍。アイポイント 20mm。視度調節幅 -3.0 〜 +1.0dpt。
  • フラッシュ同調スピード X=1/250s。
  • 調光方式は E-TTL II。
  • 2.0 型 23 万画素 TFT カラー液晶モニタ。
  • 連写速度は 4fps で、バッファは JPEG ラージ・画質設定「8」時に 32 枚、RAW 11 枚。
  • PCとの接続は IEEE1394PictBridge / CPダイレクト / Bubble Jet Direct に対応した USB ポートも備える。
  • 電池は専用ニッケル水素充電池、およびバックアップ用リチウム電池(CR2025)。バッテリライフは常温時 1200 枚、0℃時 800 枚。
  • 記録媒体はマイクロドライブ対応の CF TypeII および SD メモリーカード
  • 寸法は 156 × 157.6 ×79.9 mm。重量は電池・メディア別で 1215g。
  • IEEE802.11g 対応のワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E1」をオプションで用意。


 化け物がさらに化け物化した感のあるすさまじさですが、とりあえずみなさんサンプルを見るときはお手元のパソコンの空きメモリを確認してからご覧下さい。最大解像度 4992 × 3328 ですから、15 インチ LCDXGA)で 20 枚分、17 インチ LCDSXGA)でも 12 枚以上の解像度。A2ポスターに出力しても余裕でこなせる情報量です。こんな化け物を D2X の発表直後に発表し、D2X よりも 2 ヶ月早く発売する観音様に慈悲の心はありません。正面から思いっきり叩き潰す勢い。
 ただし忘れてはいけないのが、Nikon が DX フォーマットを貫いてデジタル専用設計レンズをきっちり用意しているのに対し、Canon はあくまで銀塩の頃のレンズ使用を前提にしているところ。DX レンズは全てデジタルへの対応が保障されていますが、EF レンズは全てが保障されているわけではありません。もちろん最近のレンズ、特に L レンズはデジタル対応をうたっているものが多く、1D 系のユーザ層を考えればトラブルは少ないと思われますが。
 カメラとしての主要性能は、AFモジュールや測光素子、シャッター、E-TTL II 対応など 1D MarkII とほぼ同じ。違うのは解像度と連写性能と言ったところ。
 また今回無線LANを利用したワイヤレストランスミッタが発売されます。これは 1D MarkII でも使用可能とのこと。ただしプロトコルが単なる FTP になるので、PC 側で FTP サーバを用意しなければならず多少面倒ではあります。これは PTP/IP を採用した Nikon の方が一歩リードしている感じですね。
 総じて 1Ds MarkII は、1Ds 登場時ほどのインパクトを世に与えてはいませんが、着実にその性能を上げてきているかんじです。コンパクトデジカメが 800 万画素を備える今日、1670 万画素という数値はフラッグシップとしてふさわしいものでしょう。