OLYMPUS new D-SLR conform to four-thirds, named "EVOLT E-300"。(dpreview)

  • 4/3 型(17.3 × 13.0mm) 889 万画素 Kodak 製フルフレームトランスファーCCD。有効 800 万画素。
  • スーパーソニックウェーブフィルターによるダストリダクションを装備。
  • マウントはフォーサーズマウント。35mm 換算時焦点距離は 2 倍。
  • アルミニウムダイキャストシャシー
  • チップセットに TruePic TURBO。
  • ISO は 100 〜 800。拡張設定で 1600 まで可能。
  • アイレベル式 TTL ポロプリズムファインダ。視野率 94%。倍率 100%。スクリーン固定。プレビューは[OK]ボタンにて可能。アイピースシャッターはキャップ式。
  • TTL 位相差検出方式オートフォーカス。測距点 3 点。
  • シャッタースピード 60 〜 1/4000s。バルブあり。AF補助光機能あり。
  • シーンモードはマクロを含む 14 種。
  • X=1/180s。スーパーFP発光時はフルスピードの 1/4000s。
  • ホワイトバランスはオートに加えて 8 種のプリセット、色温度直接指定、カスタムが可能。全て項目で±7ステップの補正が可能。ホワイトバランスブラケティングも備える。
  • 連写性能は 2.5fps。撮影可能枚数 RAW 及び TIFF は 3 枚まで、JPEG は使用する解像度・圧縮率により変化。
  • スライドポップアップ式内蔵フラッシュ装備。GN11。
  • 外部フラッシュ用ホットシュー装備。調光は TTL オートおよびスーパーFP発光。
  • 1.8 型 13.4 万画素のハイコントラスト液晶。拡大再生倍率 10 倍まで可能に。
  • 電源は E-1/C-5060/C-8080 と共通の BLM-1。
  • リモコン対応。
  • CF Type I/II。
  • 寸法 146.5 × 85 × 64mm。重量 660g。
  • 2005 年初頭に防水ハウジングを発売予定。
  • 縦位置グリップである HLD-3 がオプションで用意。
  • 年内発売予定。14-45mm とのセット価格 1000 ユーロ。13 万円台か。

【追記】国内発表があり、上の仕様と正式なものとでは微妙に違う事がわかりました。詳しくはこちら。
 こちらをご覧になっていただくとわかりますが、とりあえず EOS KISS DIGITAL や D70 よりもかなり小さいことがわかります。

OLYMPUS EVOLT E-300
146.5 × 85 × 64mm
OLYMPUS E-1
141 × 104 × 81mm
EOS KISS DIGITAL
142 × 99 × 72.4mm
Nikon D70
140 × 111 × 78mm
PENTAX *ist Ds
125 × 92.5mm × 66mm
PENTAX *ist D
129 × 94.5mm × 60mm

 ポロプリズム方式を取っている以上横幅が大きくなるのは仕方ないですが、逆に高さに関しては圧倒的に低いです。この事はカバンに入れて持ち運ぶ時のアドバンテージになりますね。ちなみに大きさという点では PENTAX 勢に次ぐ 3 位。*1ワン・ツーフィニッシュは PENTAX に許しましたがきちんと表彰台に昇っております(なんのこっちゃ)。
 ポロプリズムというのは OLYMPUS 往年のハーフサイズカメラ PEN-F シリーズで採用されていた一眼レフファインダ方式。*2通常の一眼レフ方式ではTTL*3で入ってきた光をミラーで上方向に反射させ、ペンタプリズムもしくはペンタミラーにてファインダへ送り込みますが、ポロプリズムではTTLで入ってきた光を「横」へ反射させ、4つの反射を経てファインダに送りこみます。こちらに図示されています。ちなみにポロプリズムの向きは PEN-F と反対です。
 他の注目点はフォーサーズとしては初めて 800 万画素 CCD を採用したことです。というかこれで 800 万画素のデジタル一眼レフとしては一番安いということになり、値段を考えると 2/3 型 800 画素 CCD 採用機に対するアドバンテージにもなります。C-8080WideZoom はすでに値下げが行われているので価格セグメントとしての位置づけは変わっています。
 機能的には廉価機だけあって E-1 の特徴だった「RAW で 12 連写」は 3 連写にまで減っています。これは画素数の増大とバッファの削減によるところが多いでしょう。ただし JPEG に関して言えば今回は解像度・圧縮率によってリミットが変わるらしいです。もしかしたら高速 CF を使用し、JPEG の設定によっては連写枚数が大幅に増えるかもしれません。これは実機での実験待ちですね。
 操作面では E-1 の「1 ボタン 1 機能」思想は踏襲されているようですが、ボタン配置が液晶の左隣に縦に並ぶ「デジタル一眼レフのセオリー」どおりのものになっています。E-1 ユーザ的にはここはポリシーを持って右手側に集中して欲しかったところですが、販売員的な立場に立てば「店頭で見てわかりやすそうに見えるかどうか」というのは販売戦略上非常に重要だったりする*4のでこれはこれでオッケーでしょう。ただ露出補正くらいは右手に欲しかった……多分カスタムでダイヤルだけで露出補正できるようになるんだろうけど。あと電源スイッチがストラップの接続金具に干渉しそうでイヤンなんですがー。がー。がー。あと[OK]ボタンは十字キーの真ん中に欲しかったとかー。かー。かー。……これ以上言うのはやめよう。
 今回 CCD が換装され、800 万画素化しました。真っ先に思い浮かぶのは「あの感度の低い Kodak 製 CCD がさらに細分化されたらどうなるんだ」ということですが、今回 TruePic TURBO が搭載されるので、E-1 でみられたゲインアップノイズ耐性の低さは多少は解消されていると思いたいです。
 あとさすがに今回は防塵・防滴ではなくなったようです。同時発売のレンズ 2 本も。これさえあればもう完璧だったんですが……まぁそれで値段が高くなってしまうのもアレですし。
 ともあれ、OLYMPUS がきっちり「小さい」と言え、インパクトのあるデジタル一眼レフを出してきてくれたことを喜びたいと思います。さぁ諸君、役者はそろった。あとは買うだけだ。
【参考URL】
http://www.olympus-pro.com/index.eu.en.html
http://www.dcresource.com/news/newsitem.php?id=2878
http://new.dpnow.com/1160.html

 

*1:ちなみに E-1 は 6 位で EOS 20D より軽い。詳しくは こちらを参照のこと。

*2:MINOLTA VECTIS S-1 という APS 一眼レフでも採用されている。

*3:Through The Lens の略。「レンズから入ってきた光」の意味。

*4:ただし販売員の話術によっては覆す事も可能。俺自身は現役時代、一度だけ PowerShot G3 と C-5050Zoom で悩んでいるお客様に対し、操作面でプッシュして Canon に勝利したことがある。