Mamiya ZD 発表。(デジカメWatch)
国産中判カメラの雄たるマミヤ*1がデジタルカメラ市場に 645 デジタル一眼レフをリリース。現状では公式に製品情報が出ていないので軽くまとめる程度で。
- 48 × 36mm 2200 万画素フルフレームトランスファー CCD。有効 2180 万画素。DALSA製。
- ローパスフィルターは交換式。
- レンズマウントはマミヤ 645 AF マウント。
- ISO感度 50 〜 400。
- シャッターはフォーカルプレーン。シャッタースピードは 30 〜 1/4000s。
- ファインダはアイレベル式一眼レフ。倍率 0.75 倍、視野率 98% で 645AFD よりも視野率がアップしている。
- AF は 3 点測距。
- 測光タイプは平均測光 / 部分測光 / 平均/部分自動切り替え測光 / スポット測光。
- ファイルフォーマットは RAW / JPEG。同時保存可能。
- 1.5fps で 11 枚まで連続撮影可能なバッファ搭載。
- 記録媒体は CF / SD。
- PC との接続は IEEE1394。
- 予想価格 100 万円前後。
その昔販売員時代に入っていたカメラ屋でデジカメを見ていたおじいちゃんがいたので声をかけてみたところ、
「わしはブローニー(中判)やっとるから、デジカメが 1 億画素越えるまで要らん」
という答えが返ってきてどないしようかと思ったことがあったんですが、いよいよ中判カメラでもボディ一体型デジタルカメラが登場します。でもあのおじいちゃんコンタックスって言ってたかな……。
画素数は 2200 万画素と EOS 1Ds MarkII を越える高画素ですが、CCD が 35mm を越える 48 × 36mm というサイズで、しかもフルフレームトランスファーなので受光効率が高いものと思われます。中判カメラのデジタル化ですから、解像度でもラティチュードでも妥協はできないでしょう。ただし CCD サイズは 645 版のサイズ(フィルムサイズ 6 × 4.5cm、有効サイズ 56 × 41.5mm)より小さくなります。
あと個人的に注目したいのがローパスフィルターが交換式というところ。思うにこれはゴミ問題への対処ではないかと。素人考えですが、中判カメラということはそれだけ大伸ばしへのニーズも多いため、ゴミ問題はかなり深刻なのではないかと思うのです。オリンパスがローパスフィルターの前にフィルタを置いて超音波でゴミをはじき飛ばしていたのに対し、マミヤは交換することで対処してきているようです。これは「フィルムなら 1 枚送れば済む」という解決方法をデジタルで実践した形かも。
何にせよ、これまで 300 万円クラスだった中判用デジタルイメージングが、100 万円という EOS 1Ds MarkII と拮抗する値段まで降りてきたのはすごいことです。もちろん 35mm のシステムと中判カメラのシステムを同列に置く事はナンセンスですが、少なくとも「フィルムではブローニーでデジタルでは 1Ds」といった使い分けをしていたプロカメラマンなんかは手持ち機材の最適化を考えるかもしれません。