元麻布春男の週刊PCホットライン マミヤのカメラ事業撤退とムーアの法則の関係(PCWatch)

 まぁ日経エレクトロニクスとかたまに読んでて、デジカメには「電子機器」の面と「光学機器」の面とがある事を承知している俺的には「1理ある、だが百理ない」というのが感想。
 製造プロセスの微細化とそれにともなうダイサイズの縮小は、CCD/CMOSをシリコンデバイスとして見た場合、基本的に喜ばしいことです。製造コストが下がり、1枚のウェハから多く取れるので歩留まりも良くなる(もしくは需要に対する供給が安定する)。消費電力も下がるし、デジカメ自体も軽量化できる。いいことづくめです。
 しかし、CCD/CMOSを光学デバイスとして考えた場合はそうも言ってられません。画素ピッチが小さくなるとフォトダイオードに取れる面積が小さくなり、感度やダイナミックレンジの面で不利になります。またあまりに微細化しすぎると回折の影響を受けますし、レンズ解像力にも高度なものが要求されてきます。小さくて多画素にすりゃいいってもんじゃないわけですね。
 つまりデジカメというものは、電子機器的な観点でみれば微細化するべきだけど、光学機器としてみた場合は微細化しちゃいけないってものなんです。結局何ごともバランスってことですな。
 元麻布たんはPC関連のライターなので偏った書き方してますが、この問題について、たとえば文月たんあたりが書いたらまた偏った書き方になるでしょう。
 ちなみにMamiyaが倒れた(倒れたというよりは「カメラ部門が本体から切り離された」が正しいけど)のは、単に「デジカメ」というものがまだ中版の領域にまで本格的に浸透していないからじゃないかなと思ってます。あとは、画質がちょっといただけなかったところ。いや、高感度時ノイズがアレだから手持ちできないとかピントのズレた話じゃなくね。