デジカメ少女百景 購入


 表紙がLOであり出版社がわぁい!な一迅社という時点であれこれ詮索してしまいそうになる一冊ですが、内容の充実度は高いです。か、勘違いしないでよ! 表紙のたかみち氏の絵に惹かれたんじゃないんだからねっ!
 内容はエントリーからトイカメ、フラッグシップまで種々織り交ぜた40台を、解説+おにゃのこ絵の見開き2ページで紹介していくもの。5月時点の発表ベースと7月初頭時点の価格情報に基づいているため、ネタの鮮度を大事にするなら測光(なぜかこう変換される)で買わないといけないというスタパ斎藤閣下の「間違いだらけのデジカメ選び」と同種の問題点を抱えているので、迷ってるなら買った方がいいです。
 基本的な構成は「エントリー」「ミッドレンジ」「ハイエンド」に分かれていますが、俺的には「各社の代表的で特徴的なコンパクト」「携帯」「トイデジ」「ムービー+ミラーレス機」「エントリー〜ミッドレンジ一眼レフ」「ハイエンド一眼レフ+レンジファインダ+中判」という構成にみえます。
 解説ページは主要スペック、解説本文、評価チャートグラフ、得意な撮影シーン、用語解説。ライターは小林伸氏で、時々ASCII.jpなどでレビューを書いていらっしゃるカメラマンの方です。内容はややデジタルガジェット系の書き方で、スペック解説+褒め記事が基本。ただし大急ぎで書いた感があり、一部認識ミスないし勘違いと思われる記述があります。*1
 かんじんの絵については、非常に多彩なシチュエーションで女の子とデジカメのからみが描かれており、デジカメに興味が無い方でも楽しめるかと思います。とはいえ、「中高生くらいの女の子ふたりがRICOH GXR+28-300mmでセルフツーショット撮ってる」「K-xのカラバリごとに衣装を替えている幼女」「金髪ショートカット美少女がハッセルブラッドの中判デジのレンズの根本を持って支えてる」など、カメオタと萌えオタを併発している向きにはたまらんシチュエーションもいっぱいあり、俺的に非常に胸熱です*2。あ、ちなみに表紙のたかみち氏のKissX4にはEF50mm F1.8IIがついてます。
 個人的には悪くない一冊だったなーという感じ。たぶんこういう企画だとネタの鮮度維持を優先しちゃうとこれ以上の完成度は見込めないでしょうから、ベストではなくともベターな内容だったんじゃないかと思います。ただこれに1900円出せるのは絵師のファン以外ならデジカメオタくらいじゃないかなー。

デジカメ少女百景
デジカメ少女百景ポストメディア編集部

一迅社 2010-07-27
売り上げランキング : 626

おすすめ平均 star
starムラがあります
starそれは無理です。
star勉強不足

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

*1:フォーサーズ関連だけで言えば、「4/3とハーフの撮像面積は同じ」とか(ハーフはその名の通り35mm版の半分、4/3は35mm版の1/4)、マイクロフォーサーズで「レンズ内手ぶれ補正がついてるからフレーミング中でも補正がかかる」とか(EVFないし背面液晶でのライブビューなので、フレーミング中でも手ぶれ補正機構と一体化した撮像センサーが受光しているため、原理的にはボディ内手ぶれ補正タイプでもフレーミング中の補正がかかる)。

*2:ただし、文章と同じく絵も大急ぎで発注したために発生したんじゃないかと詮索しちゃうような違和感がいくつか散見されます。具体的にはカメラのサイズがおかしい、明らかに3キロオーバーの装備を華奢なおにゃのこが片手で軽々と扱っている、コンパクトデジカメにストラップがほとんどついてない、レンズ交換時にボディのマウント面を上に向けている、など。絵師さんへの指導とかするヒマがなかったとかかなぁ。