DiMAGE G400 発表。

 先日 Revio ブランドで発表された、KONICAMINOLTA 合併後初のデジカメが国内発表。やはり国内でのデジカメ戦略ではブランド名は MiNOLTA を、シリーズ名に DiMAGE を使用するようです。
 基本的には旧 Konica KD シリーズの最新機種に該当し、カテゴリとしてはスタイリッシュコンパクト。今回の目玉は AF の高速化とレンズカバーが右手開けになった事。
 レンズは開放 F 値 F2.8 〜 4.9、35mm 換算焦点距離 34 〜 101mm の 3 倍ズームレンズ。KD-xx0 シリーズのワイド端 39mm に比べやや広角寄りになりました。銘柄は「GT HEXANON」という冗談みたいな名前*1
 CCD は 1/2.5 型 400 万画素。極小画素化が画質にもたらす影響が懸念されるところですが、サンプル画像を見る限りは他の同 CCD 採用機種に比べて解像感はある方だと思います。ただ相変わらず色は渋め。光量が不足している時のノイズののり方なども含め、良い意味でも悪い意味でも「いつもの KD」です。
 「悪い意味での KD」の象徴であった操作性は改善されているようです。まずレンズカバーが右手開けになった事。せっかくフルオートでキレイに撮れて起動も爆速なのに、肝心のレンズカバーが左スライドだった為かなり台無しになっていました*2。それが右手開けになったことで、とりあえず開けてパチリが片手でできるようになりました。これは大きい。
 次にメニュー。KD のメニューは全ての項目が一列に並んでページ切替などが無く、かつ無秩序に並んでおり、最悪なことにメニューを開けて最初が初期化(オールリセット)というクソ仕様*3だったわけです。今回はこれに抜本的なメスが入れられたようで、液晶横に印刷されたアイコンがあり、それに沿ったメニューが液晶に横並びに表示される形式になったようです。どことなく SANYO のデジカメのメニューを思い出します。またメニューを操作する十字キーも従来の KD はふにゃふにゃで、非常に操作しにくいものでしたが、形状が変わっているので使いやすくなっているかもしれません。
 今回の目玉である AF の高速化ですが、これは DiMAGE Z1 と同じく位相差検出パッシブセンサを設置し CCD でのコントラスト検出と合わせて高速なフォーカシングを実現するもの。Z1 よりもさらに高速化が図られているようで(焦点距離が違うので当然といえば当然ですが)、カタログスペックどおりであれば RICOH Caplio G4 シリーズに継ぐ「一気押しレリーズタイムラグ 0.23 秒*4」を達成している事になります。
 さてここまで来て KD シリーズの隠れた弱点であった撮影間隔について触れられていません。KD シリーズといえばデュアルスロットが足を引っ張っているのか、撮影した後次に撮影できるまでが長いことが密かな不満となっていましたが、今回はそれを解消したという記述がありません。ちなみに今回も SD とメモリースティックのデュアルスロット仕様。こればっかりは実機で確かめてみない事にはわかりませんが……。
 とりあえずこの DiMAGE G400 はツメが甘いとは言え KD シリーズの弱点をかなり克服しており、かつ「撮れるまでは爆速」をさらに進化させています。画質も CCD を考えればがんばっている方ですし、何より本体が小さい。ちょっと特殊なフェイスさえ気に入れば注目すべき 400 万画素機でしょう。

*1:どのくらい冗談かというと、スクウェアエニックスが「ドラゴンファンタジー」とか「ファイナルクエスト」とか出すような感じ。

*2:片手で開けて片手で撮影できるレンズカバー式カメラをポリシー持って作っているのは OLYMPUS くらいなものですが。

*3:ファームアップで修正されたようですが。

*4:AF 0.2 秒 + AF/AE 後レリーズタイムラグ 0.03 秒 = 0.23 秒として計算