EOS 1D MARK II 発表。(PC Watch)
昨日お伝えした EOS 1D の後継機種が正式リリース。以下は転載&追記。
- 820 万画素 CMOS センサ。サイズは 28.7 × 19.1 mm と EOS 10D に使われている APS-C サイズ(22.7 × 15.1 mm)より一回り大きい。
- レンズマウントは Canon EF マウント。35mm 換算時焦点距離は 1.3 倍。
- ISO 感度は 50-3200。デフォルトでは 100-1600。
- シャッタースピードは 30 〜 1/8000 秒。シンクロスピードは 1/250 秒。
- ファインダ視野率 100%、倍率 0.72 倍。
- 2.0 型 23 万画素 TFT 液晶モニタ。
- 最速 8.5 コマ / 秒、RAW 時最大 20 枚、JPEG 時最大 40 枚の連写モード。D2H キラーとして申し分ない性能。
- 映像エンジンは DIGIC II にグレードアップ。内部メモリも DDR SDRAM になり高速化された。RAW と JPEG の同時保存も可能。
- ストレージは CF TYPE I/II スロットと別に SD メモリーカードスロットを備え、RAID のようなミラーリング保存が可能。FAT32 対応。
- 接続端子は USB1.1 および IEEE1394 ポート。USB1.1 は PictBridge に対応。
- 外寸 156 mm x 158 mm x 80 mm、重量 1.220 g。
- 電源はニッケル水素充電池。他にバックアップ用として CR2025 を使用。
D70 が EOS KISS DIGITAL キラーであればこちらは D2H キラー。id:tmatsu さんにご指摘頂いているとおり、オリンピックを見越しての話でしょう。
個人的に勘違いしていたのが Canon の EOS ランナップでの 1D の位置付け。当初は Nikon の D1 のような位置だと思い込んでいたのですが、1D は D1H のような連写タイプだったんですね。
また同時に IS (手ぶれ補正)付きレンズも 2 本リリースされています。
EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM は Canon ハイエンド「L レンズ」の最新作。1D MARK II にセットした時の 35mm 換算時焦点距離は 36.4〜390mm と幅広い画角をカバーします。
もうひとつの EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM は比較的小型な IS レンズ。1D MARK II にセットした時の 35mm 換算時焦点距離は 91 〜 390mm。
この二つのレンズは、回折現象*1を利用した新タイプの「DO」レンズを採用。色収差*2を蛍石*3以上に補正する作用があるとのことです。詳しくは こちらを参照のこと。
というわけでプロ用 1D の後継機種発表です。すさまじい連写性能、画素数 2 倍アップ、その他様々な機能増強が施されました。価格はオープンプライスですが、¥548,000 とお値段もプロ用です。
*1:ある障害物(例を挙げればむちゃくちゃ絞った絞り羽)を通過した光が、その障害物の後ろに回りこむ現象のこと。回折現象が発生するほど絞った状態で撮影すると像はピンボケのように甘く写る。文月たんがよく「極小画素では回折が起きる」と言っているが、これはマイクロレンズかローパスフィルタの開口径のことを言っていると思われる。でも実際は不明。どちらにせよ回折は「光の進み具合を変える」という現象であるため、DO レンズではそれを逆手に取って色収差を補正したものと思われる。
*2:ザイデルの5収差の一つで、「光の波長は色ごとに異なる」という性質が引き起こす色のズレやにじみのこと。レンズ周辺部に近づくにつれて色ズレが大きくなる。