E-300体感フェア行ってきました。


 結構人来てました。ハービスホールの半分がプレゼンテーション会場、もう半分がE-300・i:robe・m:robeの体験コーナー。
 
 やっぱりE-300には結構人がついていて、だいたい2〜3人待ちの感じ。実機台数は10台くらいかな。
 自前CFは使えず(CFカバーにテープが貼ってあった)。あと14-45だけじゃなく40-150も触らせてもらえました。では以下雑感。

サイズ
小さすぎず、大きすぎず。あくまでレンズとのバランスをとった上での重量バランスという感じ。でもE-1よりはかなり軽いヨ。
質感
値段を考えたら十分なレベル。極端な安っぽさは無い。*ist DSと比べてどうかというと*ist DSを触っていた時間が短かったのでよくわかんない。ただ「メカ詰まってる感」はこっちのほうが上という印象。グリップ部やレンズのズームリングなどのラバーは薄い。
デザイン
もう見慣れたからかもしれないが、とりあえず当初の悪い意味でのインパクトは無かった。一眼レフにペンタプリズムの出っ張りは必要ではなかったんだと確かに思う。なお今回L型ボディにしなかったのは、「このクラスのカメラを使う人はパトローネ部をつかむ持ち方(一眼レフ版オージービーフ持ち)をしちゃう人もいるんスよホント」ということも含まれているらしい。
グリップ
非常にイイ感じ。背が低いのに小指が余らない。雰囲気的にはC-8080WideZoomに近いか。
ボタン
全体的にストローク浅め。コレもC-8080WideZoomに近いが押下感はあそこまでカッチリとはしていない。再生ボタンはもっと大きくてもいいと思う。
ボタン配置
現在e300.jpに掲載されている配置が最終仕様の模様。露出補正は十字キー[↑]に配置されている。
ダイヤル
やや軽めでカラカラ言う感じ。E-1のサブダイヤルの背を低くしたようなフィーリング。なお、ダイヤル単体での露出補正はできない仕様。
電源レバー・起動時間
ストローク長め。当初ストラップに干渉する位置にあることが懸念されていたが、「ギリギリ干渉しないよう調整した」との事。実機にはストラップがついていなかったので確認はできず。起動時間はE-1とほぼ同じだが、スーパーコンパネ(背面液晶のコンパネ)が出てくるのが早いので体感としてはE-1より若干速い。
その他操作性
全体的にE-1などの「ボタン+ダイヤル」の操作性ではなく、「ボタンを押下→スーパーコンパネに表示されている各設定項目にフォーカスが合う→ダイヤルで設定」という操作系。各種設定変更は基本的に背面液晶のスーパーコンパネを見て行うが、1画面に出ている情報量が多いためやりやすい。少なくともE-1のようにISO感度ボタンを押さないと現在の設定値がわからない、という事はない。スーパーコンパネの採用自体はあまり歓迎したくないが、こういう使い方ならいいんじゃなかろうか。また露出補正・フォーカスモード・測光方式・ISO感度・測距点選択は右手のみで操作可能。[OK]ボタンにはプレビューやドライブモードなどを割り振ることが可能。今回ブラケットはドライブモードの中に組み込まれたので[OK]ボタンに割り振ると吉かも。また各ボタンの機能は実は全てメニューに入っており、コンパクトデジカメと同じように[メニュー]と十字キーと[OK]で操作することも可能。全体的に「どんな操作でも必ず2ステップは必要だが、3ステップ以上必要な場面が少ない」という感じ。AFモードがメニュー内に押し込まれているD70などに比べればスピーディに使えるかも。
AF
測距点は3点。スーパーインポーズは丸形の投影方式で、CanonのようにLED丸出しではない。ただしMF時のフォーカスエイドでは点灯しない。暗いところでよく迷うのはE-1と同じだが、迷う時にE-1であった最短←→無限遠を複数回繰り返すような事は無い。
ファインダ
見やすさ・大きさなどはE-1とほぼ同じ。F3.5のレンズを付けている割に明るく、MFする気になる。ただ4/3の宿命なのだが、全体的に狭い。
シャッター音
E-1ゆずりに静粛性だが、今回はしっとりした音になっている。*ist DS に明らかに勝っている部分はここ(*ist DSのシャッター音は軽薄)。E-1よりイイかも。
ホワイトバランス
ホワイトバランスボタン→ダイヤルで一通り設定可能。今回白セット採取はこのホワイトバランスメニュー内に入っている。またカスタムホワイトバランスという設定項目があり、10000Kまで設定できる。ちょっとビビった。
連写性能
RAW・TIFFでは4枚固定だが、JPEGでは本当に記録画素数や圧縮率、あと被写体に依存する。試しにHQモード(3264x2448で圧縮率1/8)で連写した場合、シチュエーションによって5〜10枚と差が出た。ちなみに今回HQには圧縮率1/4が選択できるようになっている。
再生
縦位置自動認識機能がさりげなく追加されている。
高感度
等倍では確認していないが、ISO1600で撮影して10倍まで拡大するとかなりノイズが出ているのが分かる。ただしノイズの粒子が細かい為、リサイズやプリント時に目立たなくなると思われる。
ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6
質感に関しては値段なり。ただ距離目盛りが無いのはいただけない。あと寄れない。それでも某18-55よりは質感上。合焦速度は、D70+18-70mmとほぼ同じ。
ZUIKO DIGITAL 40-150mm F3.5-4.5
フォーカス時に前玉ぐりんぐりん動きまくり。あとちょっと音もうるさいかも。でも14-54mmとあまり変わらない大きさ&重さなのでイイかも。太いけど。

 おまけ。

 自前の 14-54mm(E-1の標準ズーム)を付けさせてもらいました。E-300がとたんに小さく見えるから不思議。
 最後にブツ撮り専門のプロカメラマンさんと、オリンパスの開発の方と俺と3人でいろいろ話しした事。

  • 「仕事でCONTAX N DIGITAL 使ってるが液晶ビューファインダが超使いやすいのでオリンパスさんも是非出してほしい。これ出してくれたらE-1に完全移行できる」
  • 「E-1の『盲牌できる操作系』が気に入ってる」(以上2つプロカメラマンさん談)
  • 「我々はOMシリーズから20年のブランクを経てようやくE-1を出した。まだまだスタートラインに立ったばかり。だからこそ100%デジタルで出来るし、その為にダストリダクションを装備し、ペンタのモッコリを無くした」
  • 「E-1の操作系についてはいろんな意見を貰っている」
  • 「本来本体前面右下の部分は削る予定だったが、『パトローネ部を持って撮影するお客さん』の為に残した」
  • 「本体上面がフラットになった為、内蔵フラッシュと外部フラッシュとの2灯が可能になった」(以上4つ開発の方談)

 もう一つおまけ。ダストリダクションの様子がよくわかるムービー(500KB・AVI形式)。ふるい落とすと言うより跳ね飛ばしてますなコレ。

【追記】
 そうそう、一番重要な事を言うの忘れてました。
 「E-300って結局どうなの? 見た感想としてハッキリ言えないの? イマイチだから理屈っぽい事いってボヤかしてお茶濁してるだけじゃないの?」と長井秀和的なツッコミが入りそうなので明言しておきます。
 E-300、これは「買い」です。
 だって値段考えれば *ist DS とほぼ同じ値段でレンズ 1 本付いてくるんですよ? おまけに質感とか十分負けてないんですよ? しかも望遠ズームと二灯可能なフラッシュ買っても16万しないんですよ? 操作性も十分わかりやすく出来ててカメラのイロハ知ってたらすぐ使えるし、シーンモードはヘルプ入りで豊富にあるし。懸念事項はもうISO1600時の画質くらいですよ。まぁ俺が親の代からオリンパス野郎って事を差し引いても、十分買う価値はあると思います。
 ただし、単三電池運用*1や高感度時の画質、測距点の多さ、素直な露出計、大きなファインダ、これらが欲しければ *ist DS のほうがいいです、とは言っておきます。

 

*1:「単三電池しかダメ!」という人けっこういるんだけどね実際……。かつてオリンパス自身がそうだったし。