玩具系サイト カメラ調査(RinRin王国経由)

 えーっと……ごめんなさい。俺的にフィギュアポートレートを扱ってるサイトの中でFinePix F11/10がシェアトップってありえないです。いや普段使いのデジカメとしてなら非常に良い機種ですし、室内での撮影が多くなるこのカテゴリでも手持ち撮影がやりやすいこの機種にアドバンテージはあります。つか実際俺も使ってるし。
 ただ、こと「フィギュアポートレート」となると事実上マクロモード中にズームできない仕様*1は弱点なんです。フィギュアポートレートに必要なデジカメの機能要件は「ズームしても接近できるマクロ性能」です。フィギュア撮りはポートレートの要素も入るので、焦点距離でいうと50mm相当以上ズームして接近できるのが望ましいです*2。これは背景処理の観点からも言えます*3。もちろん、ガンプラ撮影などで立ち姿のプロポーションをカッコよく見せたいや、これゴスロリアスカやアスカ&シンちゃんみたいな効果を狙う場合など、ワイド側が必要な場面もありますので、ズーム域によって大幅な制限がかからないものが理想といえましょう。
 今フィギュアポートレート用にデジカメを買うなら、Caplio R4/R3/R30CAMEDIA SP-500UZのスーパーマクロ軍団でしょう。あと手に入れられるならDiMAGE Z3/Z5。特にCaplio R4/R3/R30Niaさんのレビューにあるように、焦点距離135mm相当で3.2cmという驚異的なマクロ性能を持っているため、それまで不動の地位であったDiMAGE X20/21/31*4およびCaplio G4Wide*5に取って代わる存在でしょう。測距点の任意選択もあるので、三脚使用時のフレーミングにも自由度が増します。SP-500UZとDiMAGE Z系はスーパーマクロモードにすると焦点距離60mm相当のところまで自動でズームし、その状態で1〜3cmまで接近できます。また通常のマクロモードでもワイド端で6〜7cmまで近づけるため、さまざまな状況に対応しやすいです*6
 まぁ、俺も今日うpったプリキュアSSが主にライティング面でかなり失敗してるので、あまりえらそうなことはいえないのですが……。ちなみに昨日からCanon PowerShot A610を導入してますが、これもズームマクロが非常に弱い*7ので、フィギュアポートレートには不向きです。バリアングル液晶はものすごく有用なんですけどねぇ……。
【追記】COOLPIX S6/S5も「ミドルポジションまでズームした状態」で4cmまで近づけるようです。Nikonと言えばかつてのマクロ王でしたが、ここ最近はこういう実用的な仕様の機種が減っていたので朗報と言えましょう。
【関連】今日から始めるデジカメ撮影術:第44回 人物の撮り方と写り方の関係
 俺が言いたいのはこれの1ページ目のことです。マクロモード中にズームできない、もしくはズームすると最短撮影距離が極端に長くなるようなデジカメはフィギュアポートレートには向かない。

 

*1:少しでもズームすると最短撮影距離が30cm付近まで遠ざかる。

*2:もちろん、トリミングをして見かけ上の焦点距離を増やすならまた別。F10/F11は600万画素と比較的多画素で、かつ解像力が高いのでトリミングに向く。

*3:ズームをすると画角が狭くなる、つまりバックペーパーの面積が少なくてすみ、アングルに自由度が増える。

*4:105mm相当時4.5cm程度。

*5:85mm相当時4cm。

*6:DiMAGE Z3を最近入手したが、この機種は低輝度下での合焦精度が低く、また合焦判定精度も低いため、実質的にMFでの運用が前提となりがち(もちろんきちんとライティングしていた場合は除く)。また露出が安定しておらず、「ヴィヴィッド」以外の色乗りも今ひとつよくない。おそらくDiMAGE Z5も同様の問題を抱えていると思われる。可能であれば、これより前の機種であるDiMAGE Z1/Z2の入手をおすすめしたい。

*7:実質ワイド端をのぞくすべてのズーム域で25cm。