FinePix A330 / A340 国外発表。(dpreview)

 フジのフルオート機 A シリーズがモデルチェンジ。今回のキモは「非ハニカム
FinePix A330

  • 1/2.7 型 334 万画素 CCD 搭載。有効 320 万画素。スーパー CCD ハニカムではなく通常の CCD。
  • 35mm 換算時焦点距離 38-114mm / F2.8-4.8 FUJINON 銘 3 倍ズームレンズ。
  • 起動 3.3 秒。
  • 320×240@10fps で 1 分間の音声無し動画撮影機能。
  • マクロは 10cm。おそらくワイド端限定。
  • デジタルズームは引き伸ばしではなく単なるトリミング。
  • ISO 感度は 100 固定。固定かよっ!
  • 電源は単 3 電池 × 2。ニッケル水素推奨。
  • メモリは xD-Picture Card

FinePix A340

  • 1/2.7 型 423 万画素 CCD 搭載。有効 400 万画素。こちらもハニカムではない。
  • それ以外の仕様は A330 に準拠。

 カテゴリとしては完全なフルオートデジカメ。デザインがやや垢抜けた感じなのですが、シーンモードも無いため FinePix A210 の後継と思われます。お値段は Digital Camera Resource Page によれば A330 で $199 とのことなので、おそらく ¥19,800 / 24,800 ではないかと。
 さてこの 2 機種に採用された CCD に関して、2 つ重大な意味があります。
 まず一つはフジがそれまで A210 を除いたほぼ全てのラインアップでスーパー CCD ハニカムを採用していたにも関わらず、A330/340 の 2 機種にベーシックな CCD を載せてきたこと。両機種が A210 の後継である事を考えれば問題は無いのですが、もしこのまま A310 の後継が出ず、A210 と A310 とのラインアップ統合が行われれば、フジはローエンドのデジカメにスーパー CCD ハニカムを搭載する事をやめることになるかもしれません。昨年の 1/2.7 型 300 万画素スーパー CCD ハニカム搭載機は画質的にかなり厳しいものがあり、特に S5000 はそのボディからは想像できないほどヤバい絵を出力していました。ハニカム構造は画素ピッチが大きい時にもっとも実力を発揮する為、最近の極小画素競争についていけなくなったのかもしれません。せっかく開発費を投じて自社開発したのに外注したほうがいいんならーってことで割り切りがあったのかも。
 もう一つは、1/2.7 型 400 万画素 CCD の存在が明らかになったことです。まだ dpreview からしかスペック表が出ていないので現時点では確定は出来ませんが、*1少なくともレンズ焦点距離と 35mm 換算時焦点距離の倍率*2FinePix A310 と同じなのでまず間違いはないと思われます。松下の 1/2.5 型 400 万画素 CCD が出てから半年以上の時間が経っている為、SONY もしくは SHARP が 1/2.7 型で出してきてもそろそろおかしくはない時期はありますし。
 というわけで、なかなか注目しどころのあるデジカメです。とりあえず単なるローエンドフルオートとして見てもこのお値段は魅力。


 

*1:米 FUJIFILM にニュースリリースが出ました。1/2.7 型 400 万画素 CCD の存在確定です。

*2:ワイド端 5.7mm で 38mm。1/2.7 型 CCD では倍率が約 7 倍になる。参考までに 1/2.5 型では約 6 倍、1/1.8 型では約 5 倍が目安となる。ただしあくまで目安であり厳密な倍率ではない。