世界初のレンズ交換式レンジファインダーデジカメを参考展示(PC Watch)
いよいよデジカメもフルマニュアルの時代。なんだかフィルムカメラの歴史をどんどん逆行していってるような気もしますが、とにかく世界初のレンジファインダーデジカメがリリースされました。
レンジファインダーは、別名「距離計連動式」とも言われるマニュアルフォーカス方式です。一眼レフ方式とは異なります。詳しくはカメラ情報センターのレンジファインダー解説をご覧下さい。
【補足】
以下俺の主観ですが……。
レンジファインダーを採用する利点は、
- レンズが交換できるという一眼レフの利点
- 筐体を小さくできるというコンパクトカメラの利点
のどちらも併せ持てることです。
特にレンズ交換に関しては、マウントが各社にまたがってほぼ共通で、かつそれが長く続いていることが最大の利点であり、趣味性が発揮されるところでもあります。
レンジファインダーという特性上単焦点しか装着できませんが、ライカだけでなくミノルタのロッコールなど、スクリューマウントも含めればロシアのジュピター、キヤノン、コニカのヘキサー、リコーの GR、オリンパスのズイコーなど、古くはそれこそ戦前から、現在に至るまで発売された各社の銘レンズが使用できるわけです。
ただ山Qさんも言っておられますが、最近デジカメから写真の世界に入った人には、この良さが分かるかどうか難しいところです。特にデジカメでの「ズームレンズが当たり前、単焦点はローエンド」というカテゴリ分けの感覚のままでは、単焦点ばかりのレンジファインダーの世界は特異に感じるかもしれません。レンズは「単焦点だからこそ最高のものを作ることができる」*1んですが……。
ただそれだけの歴史をもつカメラですから、それの持つ魅力もまた非常に大きいものです。なによりその歴史を持つレンズが単に「過去のもの」ではなく、現在でもリリースされているライカ M 型などに装着し、実際に撮影することができるのです。そして今回のレンジファインダーデジカメの発表です。ちょっとでもカメラの歴史を知っている人間ならスゲェと思いますし、「50 年以上前のレンズが最先端のデジカメで使える」というだけでも十分にスゴいことだと俺のような 30 手前の若造でも分かるわけです*2。
ちなみに、特に現行でもリリースされているレンジファインダーのライカ M 型は非常に高価なため、その歴史と優れた描写性にお金を払える「お金持ちのおじーちゃん」に人気があるという印象があります*3。クラシックカメラのカテゴリには入りますが、だからこそのめり込む価値は十分にあると思います。