CAMEDIA AZ-1 発表。(PC Watch)

 昨年から開発が明らかになっていた、オリンパス期待の薄型デジカメがいよいよ発表。……でも正直微妙……。

  • 1/2.7 型 324 万画素 CCD。有効 320 万画素。
  • 35mm 換算時焦点距離 38-114mm / F2.9-4.9 の 3 倍ズームレンズ。屈折光学タイプ。
  • スーパーマクロを装備。テレ端でレンズ前 8cm。
  • ISO 感度は 64 〜 250。固定不可。
  • シーンプログラムが充実。スーパーマクロやパノラマ撮影などを含め 23 種類。
  • 内臓フラッシュはワイド端時 3.6m まで到達。
  • 背面液晶は 2.5 型 21.5 万画素 モバイル ASV 液晶。半透過型かつ微反射タイプで、視野角が上下左右 160 度と非常に広い。シャープ製。
  • 光学ファインダ無し。
  • 最大 320 × 240 @15fps で 41 秒までの音声付動画撮影機能。
  • クレードル標準添付。充電・PC接続・ビデオ出力などが搭載。
  • メモリは xD-Picture Card
  • 電源は専用リチウムイオン。新型のLI-20B。
  • 寸法は 94 × 67 × 21.9 mm。重量は 160g。


 「薄型・屈折光学・ドデカ液晶」という Cyber-shot T1 とほぼ同じコンセプトの新シリーズ。開発期間を考えるとパクりとは言えないでしょうが、それでも今更感は高いです。とりあえず光学ファインダ省くようなところまで同じなのはどうなんだよカメラメーカーのくせにぃ。ちなみに底面を見ると三脚穴は見当たらないのですが、三脚は一応使用できるみたいです(Q&Aにて確認)。
 一番のウリは 2.5 型で 21.5 万画素という高精細な液晶を搭載した事。ここまでは T1 と同じですが、T1 が自社製なのに対してこちらはシャープ製のモバイル用液晶。視野角が非常に広く、またコントラストが高い為、「撮った写真を人に見せる」ということを前提にした液晶である事がわかります。キャッチコピーも「撮るだけのデジタルカメラから見せるデジタルカメラへ」。これは実際のものを見てみないとわからないですが、T1 のややボケボケしたプレビューよりも高い品質を期待したいところ。
 カメラ部に視点を移すと、今ひとつ明るくないレンズが残念なところ。また画素数も 300 万画素レベルと、実売 5 万円を考えるとやや厳しめ*1。救いなのはテレ端で 8cm まで寄れるスーパーマクロで、これは T1 の拡大鏡モードよりワーキングディスタンスが取れるいい感じのマクロです。あとフラッシュもまともなのが搭載されています。
 操作系はメインのメニューボタン 1 つとバック・ネクストボタン 1 つ、そしてこれまでの十字キーに変わってジョグダイヤルが搭載されました。なので操作系のほとんどがメニューに頼りそうです。またこの操作系の場合、オリンパスのこれまでのメニュー構造では使いづらいと思われます。おそらく新型のユーザーインターフェースが用意されるのでは。
 デザインはオリにしちゃよく頑張ったと思いますが、今ひとつ洗練しきれておらず、またオリンパスらしさが感じられない。細部を見れば作りこみは結構良さそうなので、割と好みなんですがねぇ……。せめてカラーバリエーションを最初からガガガッと出せば食いつきも良くなりそうですが……。
 とりあえず売れるかどうかわかんないですが、オリンパスなのでタッキー効果でなんとかがんばるでしょう。ただこの中途半端さの漂う仕様を見ていると、あまり欲しいとは思わないかな……。
【追記】
 レンズ保護はレンズキャップ。……μが売れて客舐めてないかオリンパス

 

*1:おそらく今回の CCD 供給元がシャープで、そのために 1/2.7 型 400 万画素の CCD が用意できなかったのではないかと邪推。動画も QVGA が限界である事を考えると可能性は高そう。