オリンパス CAMEDIA C-8080 Wide Zoom −独特のスタイルと操作系、印象的な描写−(PC Watch)

 E-1 の頃から今ひとつ不信感が拭いきれなかった那和秀峻氏ですが、今回のレビューで俺の中でかなり確定的となりました。というわけで C-8080WideZoom、OLYMPUS ハイエンド機としておそらく過去最高のデキであろうこの機種のレビューです。等倍サンプル付き。モデルさん代わってます。
 不信感の原因はこの人の操作系に対するスタンスにあります。というのも、OLYMPUS が E-10 からハイエンド機に継承させてきたユーザインターフェースを根本的に理解していない、もしくは全く知らないような発言がよく出てくるからです。
 確かに OLYMPUS の E-10/20/1 や C-50x0/8080 のユーザーインターフェースはパッと見には使いづらいと感じるかもしれません。ただそれはこの設計思想が「使い込めば使い込むほど使いやすくなる」という、「道具」としての利便性を優先したものだからです。ちなみにこのユーザーインターフェースは C-8080 でぐぐっと完成度が増しており、この点においては E-1 すらしのいでいます*1
 その為、一見ボタンが散在しているゴチャゴチャ感はあります。でも、たとえばスタパ鬼軍曹は 「使い慣れるほどにスムーズさが増し、ボタン位置からくる誤操作は減る。」と仰っているように、使い慣れればこれほどスピーディに操作できるユーザーインターフェースは無いでしょう。少なくとも、EVF に接眼した状態で両手をほとんど動かさず、露出補正・ホワイトバランス・マクロを含めたフォーカスモード・フラッシュ発光モード・画質モード・測光方式・ISO感度(カスタムボタン割り当て)の設定をスピーディに切り替えられるカメラはそうそうありません。そして C-8080 では 50x0 より格段にレスポンスが良くなり、また画面上の仮想ダイヤルの表示も見直され、非常に使いやすくなっています。
 これは Canon の[FUNC]ボタンの設計思想とは対照的です。[FUNC]ボタンは、「とりあえずこれ押せばなんか出てきて設定できますよ」というものすごい明快さがあります。なのでこれを支持する人は多い。でも結局はサブメニューなので、即時性という点では劣ります。対して OLYMPUSユーザーインターフェースは明快さはありませんが、即時性は非常に高い。この点をきちんと明確にした上で「使い始めはわかりづらい」と書くべきでしょう。……ていうかまさかこの人あのボタンの位置を覚えもせず使っていたわけじゃないでしょうな……。
 あとメニューに関してですが、これは確かにわかりやすいタイプではありません。でもなんでわざわざ各種ボタンの組み合わせでできる設定をメニューの例として挙げているのかが不思議。ていうか不信。「えっ、このカメラってこんなにメニュー掘らないとホワイトバランスひとつ満足に設定できないの?」と思わせたいのかと。あと十字メニューの上下左に割り当てが出来るショートカットの事も書いてないですし。ここは完全に手抜き。
 そのくせ、俺が C-8080WideZoom のユーザーインターフェースで唯一不満に思っているコントロールパネルが無い事には全く触れていない。まぁこれに関してはどこのレビューでも触れていないんですが……。
 というか、以上のような事は別にスタパ鬼軍曹でなくてもすぐにわかるんですよ。ちょっと使い込めば気づくものなんです。でもこの那和さんってなーんかこう、「ボタンは整理されてないとダメ!」と思いこんでるのかなーと。それってレビュアーとしてどうなの? と。それってやる気あるの? と。もしかして○○からお金もらってるからあの機種とかその機種とか褒めてオリンパスけなしてない? と邪推までしちゃいますよもう。
 あとサンプルも。たとえば電球下でのホワイトバランスでも毎回毎回「キチッと補正されてないとダメ! 電球でも蛍光灯でも 5500 K でないとボク許さない!」みたいにガッチガチに補正しないと褒めてくれないですこの人。
 とまぁ、今回は本格的にレビュアーのレビューになっちゃいましたが、どうもこの人は今ひとつデジカメの評価の仕方がズレてる気がします。鵜呑みにはしないほうがいいでしょうね。

 

*1:ただし E-1 の場合、露出補正に関してはカスタマイズすることでサブダイヤルのみで設定できるようになるというアドバンテージはある。ていうか速攻でそのモードに変えちゃいました。