Cyber-shot F88 発表。(PCWatch)

  • 1/2.4 型 530 万画素 CCD。有効 510 万画素。
  • 35mm 換算時焦点距離 38-114mm / F3.5-4.2 の "Carl Zeiss Vario-Tesser" 銘 3 倍ズームレンズ。屈折光学系。これを Xacti J シリーズのように横方向へ設置することで回転レンズを実現した。
  • マクロはワイド端時 8cm / テレ端時 25cm。拡大鏡モードでワイド端限定 1cm。
  • 露出モードにマニュアル露出が新設。絞り 3 段階・シャッタースピード 30 〜 1/500 秒(オート時 1/1000 秒まで)。シーンモードは拡大鏡を含む 10 種類。
  • ISO 感度は 100 〜 400。
  • AF は 5 点自動測距。AF 補助光も備える。
  • 最大 640×480@16.6fps の 音声付き動画撮影機能。コーデックは MPEG
  • フラッシュはワイド端時 2.2m / テレ端時 2.0m まで到達。T1 よりマシ程度。
  • 1.8 型 13.4 万画素 TFT 液晶搭載。F77 から大型化された。
  • 回転レンズ機では省略されがちな光学ファインダも装備。
  • PC との接続は USB。PictBridge対応。なお初期型 F77 では標準添付されていたクレードルはオプションに。
  • F77 で好評だったワイドコンバージョンレンズを用意。装着時ワイド端焦点距離 28mm。-カラーバリエーションはシルバー・ブルー・レッド。
  • メモリはフルサイズのメモリースティック
  • 電池はインフォリチウムイオン。


 Cyber-shot の初代機が F1 であったように、SONY 回転レンズ機の歴史は古いです。F77 でレンズを収納できる単焦点機になりほぼ完成を見ましたが、やはり光学ズームを搭載していないのが問題だったようです。今回屈折光学系を横方向に設置する事でこれをクリアし、見事ズーム化に成功しました。
 ただし EXILIM が ZOOM 化したのと同じように、F88 もズーム化によりいくつかの弊害が出ています。まずは CCD の極小化。T1 と同じ光学系ということは T1 と同じ CCD を採用するという事で画質は期待できません。F77 がそこそこいい絵を出していたのでこれは残念。またレンズも暗くなっているため、ワイド端時の手ぶれが懸念されます。ただし T1 と違いきっちりと光学ファインダと三脚穴があります。特に光学ファインダは品質はともかくあるのと無いのとでは手ぶれに対する貢献度が全く違ってきます*1
 画質ですが T1 と同じ傾向です。遠景での細部描写が甘く、色もかなり悪い。携帯電話の内蔵カメラをそのまま 500 万画素化したような画質。まぁ全てはこのレンズと CCD が悪いわけですが。画像処理エンジンは画質に問題の少ない W1 や P100 と同じものを使っているので*2
 個人的な意見ですが、光学ズームがどうしても欲しいのでなければ F77 をオススメします。単焦点で最適化された機種は安易にズーム化しないほうがいいと言う好例。

 

*1:おそらくコスト的に半透過型液晶を載せられなかったからと思われるが。

*2:それでも「SONY にすれば頑張っている」という程度のもので、Canon のような見栄えの良さにも OLYMPUS のような忠実さにも FinePix のような鮮やかさにも遙かに劣りますが。