LUMIX FZ20 発表。(PC Watch)

 手ぶれ補正つき高倍率デジカメの代表作とも言える LUMIX FZ シリーズ最新作が発表。まずはハイエンドタイプの FZ20 から。

  • 1/2.5 型 536 万画素 CCD。有効 500 万画素。
  • 35mm 換算時焦点距離 36-432mm / F2.8 固定の光学 12 倍ズーム "Leica DC VARIO-ELMARIT" 銘レンズ。
  • 光学手ぶれ補正機能 "MEGAOIS" が進化。イメージングプロセッサ"ヴィーナスエンジンII"と機能を統合し手ぶれ検出サンプル回数が従来の 480 回/秒から 4000 回/秒にアップ。これによりシャッタースピードの 3 段分以上*1の補正性能をもつ。
  • 最小絞りは F8.0 まで。
  • 通常ワーキングディスタンスはワイド端 30cm / テレ端 200cm。ただしマクロおよびA/S/M時ワーキングディスタンスはワイド端 5cm / テレ端 200cm。
  • AF 方式は TTL CCD コントラスト検出。AF タイプは 9 点測距に加え、測距点を 3 点に減らす事で AF スピードが倍速になるモードと 1 点測距のモードを備える。
  • AF 補助光あり。
  • 測光タイプは評価測光・中央重点測光スポット測光
  • シャッタースピードは 8 〜 1/2000 秒。
  • ISO 感度は 80 〜 400。1/2.5 型 400 万画素 CCD から微細化しているが最低感度はアップしている。
  • ホワイトバランスはオートと 4 種のプリセット+ユーザーセット。また 300K ステップで±10ステップのホワイトバランス微調整機能も備える。
  • 内蔵フラッシュ到達距離は ISO オート時で 7.0m。外部フラッシュ用ホットシューも備える。
  • 2.0 型 13 万画素低温ポリシリコン TFT 液晶。EVF は 0.33 型 11.4 万画素。FZ シリーズでは小さく見にくい EVF が弱点の一つだったがそれを克服できるか。
  • 最大 320 × 240 @ 30fps でメモリ一杯まで記録可能な音声付き動画撮影機能。
  • メモリーカードの転送速度によって速さが決まるフリー連写モードを備える。ただし最速で 3 コマ/秒との話も。またメモリーカードの速度に依存しない連写では、標準画質て 3 コマ/秒で 13 連写が可能。ブラケット 4 セット分以上。なお最高画質では 4 連写でバッファフル。標準画質で撮影しているかぎりでは D70 の無限連写に肩を並べる性能を持った。
  • PC との接続は USB。マスストレージだけでなくプロトコルとして PTP も。PictBridge 対応。
  • 記録媒体はSD。
  • 電池は専用リチウムイオン充電池
  • 花形フード標準添付。
  • 寸法は 127.6mm × 87.2mm × 106.2 mm。重量は全部込みで 556g。
  • オプションでテレコン・ワイコン、MC プロテクター・ND フィルタも用意。シャッターリモコンも用意されるがバルブが無いので存在意義が微妙。
  • カラーバリエーションはいつものようにシルバーとブラック。


 何度でも言いますが、LUMIX FZ シリーズのレンズに関するアイデンティティは手ぶれ補正が付いているということだけでなく、それに甘えず大口径レンズを搭載して全域で F2.8 を達成した事にあります。レンズのデカさなどにビビって「このクラス買うなら一眼買うぜ〜」とか思ってる人は、一眼でこのスペックのレンズを得ようと思ったらお値段いくらして、かつ大きさがどれくらいするかを調べてからおととい来やがれコンチクショウ。*2
 個人的にはグリップ部のデザイン変更がちょっと。最初あのへこみに萌えたんですが、正面から見るとまるで EOS シリーズみたいで……。いや EOS のデザインがどうとかではなくてですね、FZ シリーズに限らず LUMIX シリーズのデザイン上の良さってのは、あのカクカクしたクラシックカメラライクなのが良かったので。なーんかフツーの一眼ライクなデジカメになっちゃったなー、あーあみたいな。
 画質に関しては 1/2.5 型 500 万画素という、以前の文月たんならパナの CCD 部門に EOS 1D と 1Ds と 1D MarkII と 1V にそれぞれ白Lレンズ装着したものを凶器にしてゆきぴゅー女史とともに殴り込みに行きかねない勢いの極小画素ですが、アップグレードしたヴィーナスエンジンIIの性能のせいか非常に健闘しています。サラサラノイズは浮いていますが自然なのでイヤな感じじゃないですし。ただ LUMIX シリーズの画質上の弱点は解像感でも収差でもなく、AE と AWB のタコ加減なので今回それがどれくらい向上されているかが楽しみです。

 

*1:従来は 2 〜 3 段分。

*2:具体的には Canon EF 28-300mm F3.5-5.6L USM あたりですがこれは F 値固定じゃないし 400mm 越してないし。もちろん使ってるレンズ材質は FZ シリーズのレンズなど小指で倒せる勢いですが。