FinePix S3Pro 国内発表。(PC Watch)

 PMA2004 前に発表されていたフジのデジタル一眼レフがようやく正式発表。スーパーCCDハニカムSRを進化させての登場です。

  • レンズマウントNikon F マウント。DXフォーマットに準拠。銀塩用レンズとしては D/Gタイプに対応。35mm換算時焦点距離はレンズ焦点距離の1.5倍。
  • APS-Cサイズ(23.0mm×15.5mm)スーパーCCDハニカムSRII。S画素645万画素+R画素645万画素=総画素数1290万画素。今回はS画素が従来のスーパーCCDハニカムと同じハニカム配列となり、R画素はその隙間に配置されるよう変更された。その結果メイン画素であるS画素に取れる面積が大きくなっている。また多様な交換レンズに対応した新フィルター設計やアナログアンプ部の見直し、14ビットA/D変換の対応など多くの改良が施された。なお、R画素を使用せずに高速で画像を生成する「D-レンジ:スタンダード」のモードも用意される。
  • ただし感度は ISO 100 〜 1600 と凡庸。
  • シャッタースピードは 30 〜 1/4000s。バルブも可能。
  • AFはTTL位相差検出方式。AFタイプはシングル / コンティニュアス。測距点数などは不明。
  • AF補助光あり。
  • 測光方式はTTL開放測光。分割測光は3D 10分割マルチパターン測光。中央重点測光スポット測光も備える。
  • ホワイトバランスはオートと6つのプリセット、2つのカスタムポジションを用意。
  • フィルムを選択するような感覚で、プリセットされた色彩や階調表現を選ぶことのできる「フィルムシミュレーションモード」を搭載。リバーサルフィルムのように色彩の鮮やかさを重点においた「フジクロームモード」、人肌の自然な色再現を重視し白飛びを抑えた「スタジオポートレートモード」を備える。
  • 色空間はsRGBに加えAdobe RGBも搭載。
  • ファインダはアイレベル式ペンタプリズムタイプ。視野率上下93%・左右95%。倍率は0.8倍。
  • フラッシュ同調スピードは 1/180s 以下。D-3D-マルチBL調光・D-マルチBL調光・D-TTL調光に対応。ポップアップ式内蔵ストロボは ISO100 時 GN12 の光量。
  • 2.0型23.5万画素低温ポリシリコンTFT液晶を装備。再生時視野率100%。発表会場の展示機ではマニュアルフォーカス時にミラーアップしてスルー映像を出力するモードも用意されているが、製品版で搭載されるかは未定。
  • 連写は0.4s/コマと遅いながら12コマまで撮影可能。ただしダイナミックレンジ:スタンダード、JPEGモード時のみのスペックで、これ以外の設定では撮影速度や撮影可能枚数が変わる。
  • PCとの接続はUSB2.0IEEE1394も装備。PictBridge対応。
  • 電源は単3型ニッケル水素充電池×4。標準添付される。
  • メモリはマイクロドライブ対応のCF TypeIIに加え、xD-PictureCardスロットも備える。
  • 寸法は147.8×80×135.3mm、重量835g。ボディはS2Proに引き続きNikon F80ベースで、縦位置レリーズボタンが追加された。
  • 10月上旬発売。予想店頭売価は26万円。


 えーっと、とりあえずハニカムハニカム構造でなくなった気がするのは気のせいとして、ようやく S3Pro が正式発表されました。PMAから5ヶ月以上経ってなお発売まであと3ヶ月ありますが、本当にようやくですねぇ。ところでフジさんはS3Proみたいな中堅一眼レフだけでなくフォーサーズで低価格機とか作らないんですか
 冗談はこの程度でおくとして、とりあえずPMA2004発表当時から更新された大きいトピックが新型スーパーCCDハニカムSRIIくらいというのがちょっと。せめてサンプル画像が公開されていれば話は別だったのですが。あとハニカムなのにISO3200モードの搭載も無しということでやや肩すかしです。Nikon機ではISO3200達成している機種が今のところ無いので……。
 個人的にはミラーアップしてスルー映像を出してくれるモード(ただしモノクロ・30秒間の制限あり)があるのが面白くてイイです。E-1でマクロやってると「やっぱり一眼でマクロはめんどくせぇ!」と思ってついついG4WideやC-730UltraZoomといったマクロに強いデジカメに手が伸びがち。