デジカメ市場急拡大、独自色を出せるかが勝負(yama-sさん経由)

 全体的に惜しい。30点。

デジカメは、パソコンがあって初めて画像を見たり印刷できるものです。要するに、パソコンの入力機器という立場の「部品」となってしまったのです。

 とりあえず PictBridge という単語を覚えてから出直して来て下さい。
【追記】
 つまり「部品になってしまった」のではなく、「パソコンの周辺機器という位置に甘んじていたデジカメが脱PC化を図っている」というのが現状。たとえば何故 PanasonicSONY の DVD / HDD レコーダーに SD メモリーカードメモリースティックのスロットを搭載しているのかを考えてみれば、現在のデジタル家電の向かっている方向性が分かると思います。もちろんこれはデジカメを主題にした話での見方であって、各企業が考えているのはもっと視野の大きい「家庭内サーバの争奪戦」なんですが。
 HDD/DVDレコーダーが革命を起こしうるのは、「お茶の間にハードディスクを持ち込んだ」という事にあります。それまでバラバラだったビデオデッキ、デジカメ、DVカメラ、携帯電話などなどが、ハードディスクという大きいストレージで集約されるようになりうるわけです。現在でも Panasonic ではHDD/DVDレコーダーで録画した動画をSDメモリーカード経由で携帯電話で視聴できるようにする、ということが可能になっていますよね。もちろん実験の域は出ていませんけども。
 HDD/DVDレコーダーがもっと多機能になれば、たとえばデジカメで撮影した写真から携帯電話の壁紙を生成したり、デジカメで撮影した写真とDVカメラで撮影した動画を組み合わせて 1 枚のDVDにしたり、と言ったようなことが可能になるでしょう。HDD/DVDレコーダーが PictBridge に対応したらテレビ画面で写真を確認しながらプリントが可能になりますよね。これらはマーケティング的には妄想に聞こえるかもしれませんが、技術的には不可能じゃないでしょう。なぜならハードディスクというストレージがあるから。
 上記の例は全てパソコンで実現可能なことですが、それを実現するためにパソコンの操作を覚えなければならなかったわけです。またパソコンはその特性上、「お茶の間で手軽に」実現しにくかった。それがテレビとリモコンで実現可能になるなら、裾野は大きく広がるでしょう。いずれHDD/DVDレコーダーが上記に挙げたような進化をすれば「家庭内サーバ」となり、デジタル家電の集約機器としてのパソコンは必要でなくなります。たとえばその為の「CELL*1」であり「EDEN*2」であるわけです。
 もちろんパソオタとしては少々残念というか寂しい話ですが、市場の広げ方としては正しいと思います。

 

*1:ソニーコンピュータエンタテイメントが計画している家庭内コンピューティングプラン。グリッドコンピューティングを実現する「CELL」チップがその中核になっている。現時点ではクタたんの妄想の域を出ていない。

*2:PC用チップセットメーカー VIA のフォームファクタ。VIA CIII などの低発熱な CPU を中心とした小型の PC フォームファクタで、主に組み込み機器向けをターゲットにしている。今のところ NAS などに使用されている。